>>今年第1四半期の企業の買収合併は11%増加
今年第1四半期のブラジル国内での買収合併は、ペトロブラスグループをリダーとする、イピランガ社の44億8,000万ドルでの買収を筆頭に、昨年同期比11%増加の82億ドルであった。
また同期のブラジル企業の海外での買収合併は、30%増加の101億ドルであったが、ドイツ銀行がイピランガ社のM&Aを仲介したためにトップとなったが、シティーグループは総額15億4,690万ドルの商談を纏めて2位、クレディスイス銀行が9億1,920万ドル、UBS投資銀行が5億5,420万ドルのM&Aを仲介した。
また今年第1四半期の全世界のM&A総額は、前年同期の8,698億ドルから1兆1,300億ドルと大幅に増加してきており、ゴールドマンサックス証券が3,452億ドルのM&A仲介をしている。(9日付けガゼッタ・メルカンチル紙)
>>中産階級の所得が益々減少
20年間も経済成長率が、僅かに2.0%〜3.0%に留まったブラジルの中産階級の生活は益々苦しくなってきており、またグローバリゼーション化で子弟の就職も難しくなってきている。
長期格安消費者ローン販売や割安な輸入品購入で,見かけ上の貧困層の購買力は上昇してきているが、1981年から2005年の購買力は91%増加したが、出生率増加は53%に留まっており、実際には購買力は変わっていない。
月収2,500レアル以上のAクラスは、1981年の5.2%から2004年は4.1%、中産階級の1,250レアルから2,500レアルまでの月収のBクラスは、8.5%から7.3%にそれぞれ減少した。
500レアルから1,250レアルのCクラスは25.5%から38.0%、250レアルから500レアルのDクラスは24.6%から28.4%、250レアル以下のEクラスは36.2%から38.0%上昇した。(9日付けガゼッタ・メルカンチル紙)
>>第1四半期の農産物輸出は20%増加の117億ドル
第1四半期の農産物の輸出は、前年同期比20%増加の117億ドル、輸入は33.8%増加の20億ドルで、貿易黒字は17.8%増加の97億ドル、今年の輸出は穀物生産の記録の更新、好調な国際商品価格やエタノール需要の増加で、15%増加の490億ドルを見込んでいる。
また3月の最終12ヶ月間の農産物輸出は、前年同期比15.3%増加の514億ドルで、貿易黒字は442億ドルを計上している。また第1四半期は食肉、アルコール及びコーヒー輸出が輸出全体の42.7%を占めた。
3月の農産物輸出は穀物類の収穫期に入り、前年同期比12.8%増加の44億8,000万ドル、輸入は32.8%増加の7億6,600万ドルであったが、果汁の輸出は9.0%減の4億4,970万ドルであった。
第1四半期のアルコールの輸出は、前年同期比108%増加の3億5,900万ドル、食肉は33%増加の24億ドル、そのうち牛肉は6.4%、鳥肉5.2%、豚肉4.8%それぞれ増加した。(9日付けガゼッタ・メルカンチル紙)
>>給与・年金口座天引き型ローンは頭打ちか
2004年5月に開始した公務員や社会保険院(INSS)の年金・恩給受給者対象の給与・年金口座天引き型ローンの今年初めの2ヶ月間の増加は、5.0%増加の505億1,000万レアルで頭打ちの様相を施してきた。
2004年及び2005年はそれぞれ80%増加したが、昨年は52%で今年は35%から40%増加が見込まれているが、個人向けクレジットの54.6%を占めており、そのうちの180億レアルは年金・恩給受給者であった。
2,000万人の年金・恩給受給者のうち、38%に相当する750万人がこの天引き型ローンを利用しており、BMG銀行では取引先のヴァーレ・ド・リオドーセ、ウジミナス,ペプシコの従業員の口座天引き型ローンを開始している。(9日付けヴァロール紙)