>>FMIは今年のブラジルの経済成長率を4.4%と予想
国際通貨基金(FMI)は今年のブラジルの経済成長率を4.4%、来年は4.2%と予想、世界全体では米国は景気後退するが日本及びヨーロッパは堅調で、インド及び中国は引続き大幅な経済成長を続けると予想している。
FMIでは米国の今年の経済成長率を昨年の3.3%から2.2%と大幅な減少を見込んでおり、世界の平均経済成長率を5.4%から4.9%に下方修正している。
ラテンアメリカでは、米国の景気後退及び鉄鉱石や金属及び石油価格の下落で、米国との貿易額が多いメキシコ、石油や金属鉱石輸出のエクアドール、ペルーやヴェネズエラは大きく影響を受けるが、穀物の国際商品価格が高止まりが予想されており、ブラジルには影響が追い風になる。
ヴェネズエラの今年の経済成長率を昨年の10.3%から6.2%、来年は僅かに2.0%、また今年のインフレは石油価格の高騰で、政府支出がコントロールを外れるほど大きくて21.6%、来年は25.7%を見込んでいる。
またアルゼンチンの今年の経済成長率は7.5%、来年は5.5%が予想されているが、インフレは昨年の10.9%から10.3%に減少するが、来年は12.7%と再び上昇に転じると予想している。(12日付けエスタード紙)
>>ブラジルの輸出額は世界の1.1%
世界貿易機関(WTO)は2006年度の世界貿易調査で、ブラジルの輸出額はドル安や旺盛な内需で、前年比16%増加の1,370億ドルを輸出したが、世界の輸出比率の1.1%を占めるに過ぎず、前年の世界ランク23位から24位にランクを下げている。
BRICs諸国との比較では、中国は前年比27%増加で世界輸出の8.0%を占め、インドは前年比21%、ロシアは25%それぞれ増加して、ブラジルの輸出伸び率よりも増加している。
世界の輸出ランクではドイツが前年比15%増加の1兆1,000億ドルで、世界輸出比率の9.2%を占めてトップ、米国は14%増加の1兆300億ドルで8.6%を占めて2位、3位には中国の9,690億ドル、4位は日本の6,470億ドルであった。(12日付けエスタード紙)
>>公正取引委員会はビタミン剤メーカーをカルテル形成で制裁金
経済防衛行政審議会(Cade−公正取引委員会)は、1999年から公正取引調査が開始されていた、大手医薬品メーカーのRoche社,Basf社及びAventis社に対して、ビタミン剤カルテル形成で制裁金を課すことを決定した。
ビタミン剤では世界リーダーで、カルテル形成の主導役であったRoche社に対して、1998年のブラジル向けビタミン剤輸出額の20%に相当する1,210万レアル、Basf社に対して15%相当の470万レアル、Aventis社に対しては10%に相当する84万7,000レアルの制裁金を課す。
これらの製薬会社はビタミン剤販売で国際カルテルを形成しており、欧米でもカルテル形成で処分を受けており、ブラジルではビタミンA,B2,B5,C及びEの価格調整を組んでおり、また中国製ビタミン剤の輸入を阻止していた。(12日付けエスタード紙)
>>3月のインフレは0.37%に低下で政策金利の切下げに期待
3月のインフレ指数である広範囲消費者物価指数は、前月の0.44%から更に0.37%に低下、第1四半期も前年同期の1.44%から1.26%、最終12ヶ月間は2.96%と連邦政府の目標値を大幅に下回っており、来週開催される通貨政策委員会(Copom)では、政策金利の0.25%の引下げに期待されている。
3月のインフレ下落の要因として、2月に学費の調整や学用品購入で教育費が3.48%上昇したが、先月は僅かに0.02%上昇に留まった。
しかし3月は果物の需要が増加、特にブームになっているアサイが16%と大幅に値上がりしたが、食料品全体では前月の0.78%から0.98%の値上がりに留まった。
また水道料金は1.24%、衣類0.47%、ガソリン代は平均0.72%値上がりしたが、ベロオリゾンテ市では4.41%、ゴイアニア市では4.01%、ポルト・アレグレ市では1.79%それぞれ値上がりした。(12日付けガゼッタ・メルカンチル紙)