>>プラスチック業界は新しい市場を開拓
ブラジルのプラスチック業界は、ヨーロッパ連合諸国やヴェネズエラ、コロンビアやペルーなどメルコスール以外のラテンアメリカ諸国など新しい市場を開拓して、中国製品と競合しないプラスチック製品を輸出しだした。
今年第1四半期のプラスチック製品輸出は、前年同期比21.5%増加の2億8,340万ドル、ラテンアメリカ統合連合(Aladi)向けが17.8%増加の7,480万ドル、ヨーロッパ連合諸国向けが43.9%増加の3,700万ドル、アジア向けが51.3%増加の5,300万ドルであった。
ブラジルのプラスチック貿易では毎年のように赤字を計上しており、第1四半期のプラスチック関係の輸入額は、玩具、日用雑貨や病院関連製品などを中心に、前年同期比25.9%増加の4億500万ドルであった。
また輸出用プラスチック製品はドル安にもかかわらず、包装用フィルム、オムツや使い捨て製品用プラスチックの品質向上に伴って輸出が増加してきており、またブラジルはプラスチック原料の樹脂を生産しており、世界市場の価格や供給量に影響を受けない強みがある。(23日付けガゼッタ・メルカンチル紙)
>>今年の国内のアルミ消費量は89万トン
建設部門、放送や輸送部門を中心に国内のアルミ需要が増加してきており、ブラジルアルミ協会(Abal)では、前年比5.3%増加の予想を6.4%増加の89万1,000トンに上方修正した。
アルミ製品製造用アルミ板、包装、消費財及び建設部門向け消費は、3.9%の予想を7.2%と大幅に上方修正、今年第1四半期のアルミの国内消費量はケーブルや送電線部門の落込みで、昨年を僅かに上回る21万5,000トンであった。
今年のアルミ製品及び原材料のアルミナの輸出総量は、前年比2%増加の109万トン、金額では12%増加の48億ドルが見込まれている。(23日付けガゼッタ・メルカンチル紙)
>>ブラジルと米国は食物繊維エタノールで共同研究
ブラジルと米国は代替燃料で共同研究を行なっているが、砂糖キビから製造されるエタノール燃料に比べてコスト高になるが、食物繊維から製造されるエタノールを利用すれば生産性が40%も高くなる。
米国のトウモロコシを原料に作られるエタノール燃料は、価格の高騰及び耕作地の拡大ができないが、ブラジルでは砂糖キビ栽培耕作地の拡大が可能であり、その上、砂糖キビ粕の食物繊維からのエタノール抽出で、生産性が40%から100%増加する。
ブラジルは食物繊維からのエタノール抽出の研究では米国に遅れをとっており、3月のブッシュ大統領の来伯で共同開発に調印、食物繊維エタノール開発に拍車がかかっている。(23日付けエスタード紙)
>>サントス港の貨物取扱は15年後に4倍増
今年のサントス港の貨物取扱量は8,100万トンであるが、27億ドルを投資して予定されている港湾拡張計画では、2022年には現在の取扱量の4倍に相当する3億5,000万トンで、世界最大のロッテルダム港の3億7,810万トンに匹敵する規模となる。
最終4年間のサントス港の取扱量は40.7%増加しており、ブラジルのGDPの伸び率13.9%の3倍と大きく増加しているが、ブラジルの貿易額は127%増加している。
サントス港湾拡張工事に伴って、輸出回廊鉄道やサンパウロ州奥地からサントス港をつなぐアルコールパイプラインなどの新しいロジスティックの整備に大型の投資が必要となる。(23日付けヴァロール紙)