懇親昼食会に118人が参加して開催された

6月定例懇親昼食会でGIE委員会の総コーディネーターのジョエル・コールン氏がGIE活動や移転価格税制(TP)について講演した

商工会議所の定例懇親昼食会が6月15日正午からクラウン・プラザホテルに118人が参加して開催、各国の商工会議所メンバーが参加する海外投資家グループ(GIE)の総コーディネーターであるジョエル・コールン氏を迎えて、「GIE活動と第二次ルーラ政権に期待する事、カラマ移転価格税制委員会からの陳情進捗状況」と題して講演した。

GIE委員会はコロール政権が進める外資規制緩和と歩調を合せるように1990年に発足、主要外国会議所と連携して投資阻害要因解決に向け、海外投資家の不利になるような問題を取上げて、GIEを通してブラジル政府に提起することを目的としている。今では米国やドイツ商工会議所など14カ国の商工会議所がメンバーになっており、また大企業などの代表者も参加して意見交換を行なっているが、政治的ロビー活動は一切行なっていないし、いかにブラジルの国際競争力を高めていくかなど無料コンサルタント団体と考えて気軽に参加してほしいと強調した。

ブラジルへの投資阻害要因として有名なブラジルコスト、税制・労働改革など投資環境に不利となる要因などを、他団体とも連携してブラジル連邦政府に提起して投資環境整備に力を注いでおり、昨年もブラジル日本商工会議所から提起された移転価格税制問題陳情書もギド・マンテガ蔵相に送付したと説明した。

また経済開発協力機構(OECD)への加盟を盛んに勧められており、国際的にも先進国並みの待遇を受けてきており、加盟による移転価格税制や二重課税問題などの解決にも拍車かかかると思われ、またいつも平田事務局長からもGIE委員会に対して惜しみない支援をしてもらっていると感謝の意を表わした。

また第二次ルーラ政権に関するコメントでは、世界的に経済シナリオは良好であり、好調な日本や米国経済、東アジアや東ヨーロッパの好調な経済成長、コモデティ価格の高値維持、政策金利の低下、旺盛な内需、実質賃金の上昇や経済成長加速プログラム(PAC)による公共投資の増加、レアル高でも増え続ける輸出や増加の一途を辿る外貨準備高など、ブラジル経済は晴天の条件化で前途洋々としており、現在は2002年比では輸出総額は2.5倍になっており、為替がR$1.95でもびくともしないブラジル経済になっており、益々その存在が世界の中でも堅調になっていくと結んだ。

ジョエル・コールン氏はサンパウロ市出身でハーバード大学出身の経済学者、ブラジルのバンク・オフ・アメリカ銀行頭取を経て、現在は投資コンサルタントのWKIブラジル社社長、リオ・デ・ジャネイロ商業協会副会長の公職を務めるほかに、GIEの総コーディネーターを務めている。またリオ現在美術館役員、トルコ名誉総領事など幅広い分野でも活動を行なっている。在リオでアメリカ商工会議所会頭も二期勤め、2005年にはリオ企業家リーダーにも選出されている。

定例昼食前の午前11時30分から臨時理事会が開催され、田中信会頭の臨時理事会召集挨拶に続いて、山田唯資監事会議長の司会で岩村哲夫副会頭の後任に、長谷部省三トヨタ社長が満場一致で承認された。

昼食会は平田事務局長の司会で、初めに講師のジョエル・コールンGIE総コーディネーター並びに特別参加者の西林万寿人総領事を紹介、続いて山田唯資監事会議長が常任理事補充選挙結果を報告、ブラジル丸紅の前田一郎社長が着任挨拶、三菱重工の佐渡守社長が帰国挨拶した。

南米兼松社の南野社長、Kライン社の前川本社社長並びに音田ブラジル社長がそれぞれ新入会員挨拶を行い、三分間スピーチではサンパウロ日本人学校の志左光正校長が創立40周年記念事業への協力、渡邉裕司ジェトロ所長がビジネス日本語テスト案内についてスピーチ、田中信会頭がジョエル・コールン氏の講演前に、同氏の略歴及び講師に対して歓迎の辞を述べた。

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