短期間でドルはR$1.50レアルに上昇

政策誘導金利(Sekic)の0.5%に引上げで実質金利が7.0%近くになり、海外投資家がキャリートレード資金を投資適格級になったリスクの低 いブラジルの確定金利付ファンドに投資すると予想されるために、短期間でドルがR$1.50レアルまで減少すると見込まれている。

しかしSelic金利の上昇による更なるドル安で貿易収支黒字の減少と外資系企業の利益・配当金送金に拍車がかかるが、ドル安傾向抑制には充分ではない。

昨日のドル値R$1.63レアルは1999年1月18日の固定為替相場制廃止数日後以来の最低名目為替値であるが、1999年から今年5月までのインフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)の累計は91.79%で為替に換算するとR$0.8494となる。

2002年から2006年まで連続して貿易収支黒字は増加していたが、昨年は黒字幅が13.8%減少したが、今年もその傾向は継続、今年の第1四半期の利益・配当金送金は昨年同期比118%増加したが、今年はすでにドル値が7.75%下げている。

今後数ヶ月間は更なるドル安傾向が続くが、経常収支の悪化がドル安傾向に歯止めがかかるが、3月の経常収支は44億3,000万ドルの赤字を記録、GDP比1.5%から2.0%の赤字が見込まれている。(2008年6月5日付けガゼッタ・メルカンチル紙)

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