ヴァーレ社は大型買収案件準備のために海外市場で300億ドルの株発行で資金調達を行 い、英国資本で世界4位の鉱業企業アングロ・アメリカン、米国資本で世界第2位のアルミメーカーであるアルコア社、米国資本で世界2位の銅生産メーカーの Freeport-McMoRan社のいずれかの買収が行なわれると市場関係者は予想している。
昨日、ヴァーレ社による買収が噂に上がったアルコア社の株はニュヨーク市場で4.0%も上昇したが、ライバルのBHPビリトン社もリオ・チント社に対して買収を仕掛けている。
ヴァーレ社は3ヶ月前にエクストラータ社の買収を諦めたが、ポートフォーリオを広げるためには理想的な買収案件であったが、鉄鉱石と金生産のアングロ・アメリカン買収はヴァーレ社にとって1, 200億ドルの買収資金が必要となり、更に負債が増加する。
アルミ生産の原材料のアルミナ生産を増加しているヴァーレ社にとってアルコア買収は理想的であるが、アルミ生産は電力エネルギー消費が膨大であり、エネルギーの確保をしなければならないが、昨年はアルコア社のライバルであるアルカン社買収を仕掛けている。
銅並びに石炭部門強化を考慮しているヴァーレ社にとって世界第2位の銅生産のFreeport-McMoRan社の買収は収益増加が図れるが、買収には市 場価値450億ドルに20〜30%上乗せしなければならないが、同社の銅鉱山はインドネシアにあり、1年半前に買収したインコ社の鉱山もインドネシアにあ り、地域的に偏ると危惧されている。(2008年6月10日付けエスタード紙)