日本人移民にとって笠戸丸がサントス港に接岸した1908年6月18日から100年目にあたる記念 すべき日の18日に、首都ブラジリアでは皇太子殿下、ルーラ大統領の参加のもとで100周年・日伯交流年式典が開催、日伯交流に多大な貢献を行い商工会議所常任理事会から推薦された田中信会頭は移民100周年記念功労表彰として高名な彫刻家の大竹富江女史デザインの胸章メダルを授与された。
皇太子殿下は「多くの日系人が各界で確固たる地位を築いていることを大変頼もしく思います」、「82年の初訪伯時にフィゲレード大統領や日系社会から暖か い歓迎を受けたのをはっきり覚えています」、「記念硬貨、切手や功労者の表彰はブラジル社会のご厚意を象徴するものであります」と感謝のお言葉を述べら れ、「日伯交流年・移民百周年の機会に行なわれる行事が両国関係の強化につながることを期待しています」と述べられた。
ルーラ大統領は 「日本移民はブラジルの発展に大きな貢献をした。百周年はすべての面での二国間の交流を深める機会だ、日系人はブラジル建国に尽くし、日本との架け橋に なった」と高く評価し、「バイオ燃料や先端技術分野などさらに広く親交を深めて行きたい」、「ブラジルは多人種、多文化の国であり、リベルダーデの姿を見 れば、まさにそれが実現されていることがわかる。日系、非日系を問わず、この祝典は注目に値すること」と強調した。
儀仗兵が官邸前の坂に 並び、厳かに祝砲が響く中、皇太子殿下は大統領夫妻と並んで両国国歌の吹奏をきき、式典会場に入場、中銀による百周年記念硬貨発行を記念して、記念硬貨を 大統領、皇太子殿下、キナリア下院議長に渡され、続いてコスタ通信相はアドリアナ・シバタ氏のデザインした記念切手に最初のスタンプを捺し、同様に渡され た。
続いて、日伯交流やコミュニティの発展に顕著な貢献をした150人に、彫刻家の大竹富江氏デザインの渦巻きをモチーフにした勲章メダルが手渡された。
コスタ通信相から渡された記念切手を出席者にみせるルーラ大統領と皇太子殿下
プラナルト宮で開催された100周年・日伯交流年式典で日伯両国旗を掲げる子供達(写真 ABrのアントニオ・クルス氏)