田中信会頭の勇退挨拶並びに中山立夫新会頭の就任挨拶で記者会見

11月25日午後5時から報道関係者5人が参加して田中信会頭の勇退挨拶並びに中山立夫新会頭の就任挨拶について記者会見が行われた。

去る2009年11月19日午後4時から開催された臨時理事会では理事会社代表41人が参加、ブラジル日本商工会議所2010年度常任理事選挙を行った結果では会頭、副会頭並びに専任理事の全ての候補者は満票の41票を獲得、勇退する田中信会頭の後任として中山立夫新会頭が選出された。

7年間に亘って会頭職を務めた田中会頭は、退任する理由として、司馬遼太郎さんの有名な小説「峠」の中の「進むときは人任せ、退くときはみずから 決せよ」を引用して潔い自らの進退の心情を述べ、会頭時代の印象深い事として、2002年に工藤章会頭が商工会議所を仲良しクラブから実践的な会議所にするため行なった組織改革を手伝ったこと、2003年のルーラ政権誕生と会頭を務めてからブラジル経済が好調に推移していることであると述べた。

7年間の会頭時代の成果として「開かれた会議所/チャレンジする会議所/全員参加の会議所」を基本方針と定めて実行、会員数も30社増加して306社、そのうち進出企業は165社、経済好調が予想される来年は10社近くの進出企業の会員増加が見込めると説明した。

また会頭就任後、事務局のPC導入による効率アップなどの努力で今では10人以下で運営、委員会・部会の活動活性化として年初に活動方針を設定、中間活動報告並びに年末にも年度報告を義務付けて会議所活動の充実活性化を図ってきたと述べた。

田中会頭は、やり残した事はないが、従来のブラジルからの資源確保と日本からの製品輸入や融資と言う単純な日伯関係から官民で取組まなければビジネス成立が難しいデジタル地上放送や新幹線プロジェクト、バイオエタノール、自動車関連企業の進出や現地生産と大型化で多様化してきているので官民一体となって取組んでほしいと中山新会頭にエールを送った。

続いてカナダ勤務時代に商工会議所会頭を勤めた経験のある中山立夫新会頭は、しっかりと継承してゆく重責はあるが、常任理事の協力を得て立派な会議所にしてゆきたい、また会員がビジネスを円滑化できるように支援してゆくことが大きな目的であり、日伯経済関係の強化に貢献してゆくと力強く抱負を述べた。

2月に日本から経済産業省、ブラジルから開発商工省関係者が出席して第1回日伯貿易投資促進委員会、9月に東京で第2回の同委員会を開催して、両国のビジネスの障害となる移転価格税制などについて意見交換を活発に進めて、最終的には自由貿易協定(FTA)締結に向け努力することを強調した。

また中山新会頭はブラジルの天然資源と日本の技術と資金でタッグを組めば世界に類のない大事業の立ち上げが可能であり、欧米の経済団体はブラジルを最重要国とみなして官民挙げて関係強化を図っており、ブラジル日本商工会議所も官民挙げて日伯経済関係強化を積極的に進めると頼もしい抱負を述べた。

報道関係者の出席は時事通信社サンパウロ支局の鈴木克彦特派員、サンパウロ新聞社の鈴木雅夫社長、日本経済新聞社の壇上誠サンパウロ支局長、ニッケイ新聞社の深澤正雪編集長、Seleções Econômicas(実業のブラジル社)の永田翼社長並びに平田藤義事務局長

左から記者会見中の平田藤義事務局長/中山立夫新会頭/田中信会頭

右手前からインタビューする時事通信社サンパウロ支局の鈴木克彦特派員/日本経済新聞社の壇上誠サンパウロ支局長/Seleções Econômicas(実業のブラジル社)の永田翼社長/ニッケイ新聞社の深澤正雪編集長/サンパウロ新聞社の鈴木雅夫社長




 

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