2月の懇親昼食会に130人が参加して開催

2月の懇親昼食会は、2013年2月15日正午から午後2時までマクソウドホテルに130人が参加して開催、司会は平田藤義事務局長が務め、講演は西岡信之ブラジル三菱重工社長の紹介によりシウヴィオ・レイミギSUAPE GLOBALディレクターが行った。

初めに特別ゲスト紹介では、シウヴィオ・レイミSUAPE GLOBALディレクター、福嶌教輝在サンパウロ日本国総領事 / ブラジル日本商工会議所名誉顧問、木多喜八郎文協会長、園田明憲 県連会長、アリアンサ(日伯文化連盟)のアンセルモ中谷会長、渡部和夫元サンパウロ州高等判事、文協移民史料館の森口忠義移民史料館運営委員長、吉岡 黎明ISEC(文化教育連帯学会)会長、後藤 隆ブラジル日本商工会議所第8代会頭、貞方 賢彦ブラジル日本商工会議所第13代会頭、田中 信ブラジル日本商工会議所第15代会頭、澤田吉啓ジェトロサンパウロ事務所所長、SUAPE GLOBAL コンサルタント のフェルナンド・ヴァスコンセロス氏SENAI(工業実習、サービス機関)のリカルド・フィゲイレード・テーラ テクニカルディレクター、ラファエル・ジュン・マベ青年会議所(JCI)会頭が紹介された。

連絡事項として、藤井敏晴監事は2012年第4四半期の業務・会計監査が2013年2月5日に開催され、平田藤義事務局長から会計事務所が作成し提出した貸借対照表、損益それに事務局が準備して常任理事会によって承認された月別会計種目別収支明細書、実績対比表、会費滞納現況表並びに2012年第4四半期までの各委員会や部会の 予算と実績について説明、それに対する監事側からの質問など相互間で活発な討議が行なわれて審議された結果、監事会は「2012年の第4四半期の会議所の 業務の遂行と会計処理は適正であった」ために承認されたことを報告した。

2013年度上期部会長シンポジュームについて、上野秀雄総務委員長は、今月22日午後1時から6時までインターコンチネンタルホテルで開催、詳細プログラムは18日に事務局からメールで連絡される予定であり、各業界のプロの話が聞けるので誘い合って参加して下さいと要請した。

LIBERCON BUSINESS CONSULTING LTDAの田中信元会頭は、昨年12月末で同社の代表を退任、1973年3月31日に自身の45歳の誕生日に三和銀行とブラデスコ銀行の提携のためにサンパウロに着任、ちょうど来月でブラジル生活40年、自身のビジネス人生60年のうち40年をブラジルで過ごせたことはかけがいのないものであり、商工会議所では2003年から2009年にかけて会頭を務め、この期間を回顧してみると、2004年の小泉純一郎首相の来伯をきっかけに日本からブラジルへの投資が再開、2005年はルーラ大統領訪日を機に開催された第11回日伯経済合同委員会、その後に開催されたブラジル政府主催のブラジル投資セミナーで『現代ブラジル事典』をルーラ大統領に贈呈、2008年にホテルオークラ東京において、高村外務大臣主催による「日本ブラジル交流年・日本人ブラジル移住100周年記念式典及びレセプション」が開催され、天皇皇后両陛下及び皇太子殿下が御臨席して、海外在住日本人に対して労をねぎらわれたことに感激したと説明した。

また地上デジタル放送の日伯方式の採用並びにラテン地域での採用、2008年の甘利経済産業大臣の来伯をきっかけに貿易投資委員会の設立などが印象に残っており、また福嶌総領事は赴任早々に、日伯経済連携強化のためにサンパウロ州工業連盟(FIESP)に積極的に働きかけていることに非常に感激していると述べた。

続いて平田事務局長は、田中元会頭の就任6カ月前の2002年6月、事務局長として入所、田中元会頭とは1997年のアジア通貨危機から99年のブラジル通貨危機に掛け日本政府から「日本企業と欧米企業の投資戦略の違い」と題する調査の委託を受け、140ページに亘るレポートを協働作成したことなど、田中元会頭との思い出は心から涙がでるほどたくさんあるが、個人会員1号として今後も会議所との縁を続けてほしいと感謝の意を述べた。

G-KT DO BRASIL LTDAの秋田龍一前社長は、この会社は旧KIKUCHI DO BRASIL社であり、私は駐在4年半で帰国するが、赴任した日はリーマンブラザーズ銀行が破綻した日であり、その後はタイの洪水、東日本大震災などの影響でサプライ分野では厳しかったが、気候が良くてすごし易いブラジルを離れるのはつらいが、機会があればブラジルに戻ってきたいと述べた。

後任の内山雅保新社長は、以前に5年間のブラジルでの勤務をしたことがあり、戻れたために非常にうれしいと述べ、着任挨拶ではみずほコーポレート銀行の加藤清己氏は、ドイツの銀行ウェストエルビー・アーゲーとの間で同社が保有する在ブラジル銀行子会社ウェストエルビー・ブラジルを完全買収して、今年上半期からの営業開始を予定しており、皆様の企業活動をサポートしてゆきたいと述べた。

新入会員紹介ではJCB INTERNATIONAL DO BRASIL REPRESENTAÇÃO COMERCIAL LTDAの矢沢直崇氏は、9歳から18歳まで生活したブラジルに戻ってこられて非常にやる気になっており、今後はクレジットカードが使える環境整備を強化するので大いに利用して下さいと述べ、MIURA BOILER DO BRASIL LTDAの高橋祐二氏は、ブラジルがメキシコに次いで16番目の海外支店であり、昨年7月にジュンジャイ市に事務所を設立、自社の製品が環境に優しい省エネボイラーであることを強調、NAGASE DO BRASIL REPRESENTAÇÃO COMERCIAL LTDAの 辻 則宏氏は3年半、ニューヨークに勤務後、昨年7月にブラジルで開業、グループ企業の長瀬テック並びに買収したバイオメーカー林原社の製品販売をおこなうと説明した。

3分間スピーチではブラジル日本移民史料館の森口イグナシオ運営委員長は、4月に開催するサンパウロ州政府との共催による着物アート展示会について説明、同資料館には400着の着物が保管されているにも関わらず、保存状態が非常に悪いために資金調達を必要としており、サンパウロ州知事のバンデイランテス宮で100着に及ぶ着物の展示、着物の歴史、種類、 たたみ方、保存方法、着付け、着物ショーなど広く一般のブラジル人に日本の伝統工芸などを披露するが、企業による文化支援を振興するRouanet法を活用するために、企業の所得税の控除ができるので資金協力をお願いした。

100年史編纂刊行の栗原猛副委員長(産業編コーディネ-タ-担当)は、日本移民の貢献としては、農業分野ばかりがクローズアップされるが、基幹産業に多いに貢献した工業移民の実績検証が100周年記念の使命と思っており、工業移民はブラジルの国家プロジェクトに大いに貢献したことを強調、商工会議所で100レアルで委託販売しているために、会員企業の方に買っていただきたいと強調、平田事務局長は、1995年の日伯修好100周年で会議所が日系代表団体に寄付、余剰金から社会貢献事業に対して寄付した事などを説明して、各社に1冊の購入を依頼、また日伯友好交流促進協会の田中信元代表者委員長と栗原さんは一緒に記念撮影した。

吉岡黎明ISEC(文化教育連帯学会)会長はNIATRE(労働者情報支援センター)について、2008年のリーマンブラザーズ銀行破綻をきっかけとした世界金融危機のあおりを受けて日本のみならず、世界からブラジル人の帰国が相次ぎ、多くのブラジル帰国子弟を支援するために、連邦政府は2010年に労働雇用省を通じて、サンパウロ市リべルダーデ区にISEC事務所を開設、同年12月に契約を締結、2011年1月から文協地下の事務所で支援を開始、契約は1年間であったが、労働省は更に2年間の契約延長を約束したにも関わらず、官僚制度の影響で延長実施開始は2012年12月となり、その間の従業員の削減やオフィス賃貸料の減額要請したものの7万レアルの債務が生じたために、債務返済のために寄付金並びに雇用の協力を説明した。

平田藤義事務局長が近藤正樹会頭の代理として、歓迎の辞を読み上げ、特別講演では、レイミギSUAPE GLOBALディレクターは、「スアペ港のプロジェクト並びに投資機会」と題して講演、ペルナンブーコ州スアペ港は、地理的に欧米やアジアとの貿易ではサントス港よりも非常に近く、東北地域の主要な工業地帯にも近いために、世界的なハブ港になる要素を備えており、スアペ港は日本の臨海工業地帯などを参考に、プロジェクトが建設されていると説明した。

スアペ港から米国の東海岸まで5日間、ロッテルダム港まで1週間で到着、来年のスアペ港の貨物取扱量は3,000万トン、コンテナは70万TEUs、2015年には5,000万トン、100万TEUs、2020年には6,000万トン、150万TEUsまで拡大、鉄鉱石ターミナルや農産物ターミナルなどが別々に建設されている。

またスアペ港は北東地域やセアラ州サン・ルイス港などを結ぶ鉄道とつながっており、ブラジルで最も評価されている港湾にランク付けされており、石油コンビナート、食糧・飲料コンビナート、造船業、石油化学、製粉工業、自動車配送センター、電力エネルギー供給企業などが進出している。

スアペ港の民間投資総額は500億レアルで3万5,000人の直接雇用につながっており、2011年から2014年の公共投資は30億レアル、省エネ都市鉄道、企業オフィスセンタービル、環境保全プログラム、大学や職業訓練校が集中している教育都市、その他のペルナンブーコ州の投資プロジェクトとしてフィアット社の進出、化学関連企業の工業団地への企業誘致や税制恩典、情報テクノロジーや医薬品関連の企業誘致、ペルナンブーコ州にすでに進出している日本企業の紹介などをおこなって講演を終了、会頭代理の中西俊一副会頭からレイミギSUAPE GLOBALディレクターに記念プレートが贈呈された。

シウヴィオ・レイミギSUAPE GLOBALディレクターに対する近藤正樹会頭の歓迎の辞(平田藤義事務局長が代読)

歓迎の辞を述べる平田事務局長

シウヴィオ・レイミSUAPE GLOBALディレクター

左からレイミSUAPE GLOBALディレクター/中西俊一副会頭/福嶌教輝在サンパウロ日本国総領事 / ブラジル日本商工会議所名誉顧問

左から西岡信之専任理事/レイミSUAPE GLOBALディレクター/中西俊一副会頭

130人が参加した懇親昼食会

左から記念プレートを渡す中西俊一副会頭/レイミSUAPE GLOBALディレクター

関係者一同で記念撮影

130人が参加した懇親昼食会

 

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