11月の懇親昼食会に160人が参加して開催

懇親昼食会は2014年11月14日正午から午後2時までインターコンチネンタルホテルに160人が参加して開催、司会は平田藤義事務局長が務め、初めに特別ゲストとして田中  直毅 CIPPS(国際公共政策研究センター)理事長、金永 芳典 CIPPS(国際公共政策研究センター)主任研究員、牧野 暢彦CIPPS(国際公共政策研究センター)マネージャー、佐野 浩明 在サンパウロ日本国首席領事、室澤 智史 JICAブラジル事務所 所長、安井 豊 JBIC国際協力銀行 代表、木多 喜八郎 ブラジル日本文化福祉協会 会長、本橋 幹久 県連 会長、後藤 隆 ブラジル日本商工会議所第8代会頭、貞方 賢彦 ブラジル日本商工会議所第13代会頭、田中 信 ブラジル日本商工会議所第15代会頭、頃末 龍彦 アンドレ こどものその 理事長、河野 浩之 在アルゼンチン日本商工会議所会頭 (亜国三菱商事会社社長)、二宮 正人 CIATE理事長、アルバロ・キン 韓国商工会議所 副会頭が紹介された。

連絡事項として中村敏幸監事会議長は2014年11月3日正午から午後1時30分まで2014年第3四半期の業務・会計監査を実施、監事会から中村敏幸監事会議長(デロイト)、原敬一監事(ブラジル三井住友保険)、カロリーナ・サカマ監事(PwC)、財務委員会から 村田俊典委員長(ブラジル三菱東京UFJ銀行)が参加、監事会は「2014年の第3四半期の会議所の 業務の遂行と会計処理は適正であったこと」を承認したことを報告、また中村敏幸選挙管理委員長は2015年/2016年度の理事会社30社の承認並びに2015年/2016年度の会頭選挙では藤井晋介会頭が30社全社で信任されたことを報告した。

佐野 浩明 在サンパウロ日本国首席領事は、日ブラジル外交関係樹立120周年記念事業について8月に安倍総理が来伯、両国の経済・文化関係をさらに深めるために2015年は非常に重要な年であり、大使館、総領事館、日系団体や商工会議所と力を合わせて盛り上げていきたい。コシノ・ジュンコさんのプロデュースによる花火大会、日本によるブラジルへの経済協力の回顧と将来についてジャイカがジャパンハウスのプロジェクトを組んでいるので協力を要請した。

相互啓発委員会桑原 泰治 副委員長は12月11日の忘年会ではメイリー・カミヤ氏によるマジックショーの後に大抽選会を行うが、昨年の22社による景品提供を上回る素晴らしい抽選会にしたいので景品提供を呼びかけた。

代表交代ではKANEMATSU AMÉRICA DO SUL IMPORTAÇÃO E EXPORTAÇÃO LTDA.の南野 忠之代表はサンパウロに9年半勤務、そこそこ仕事ができたと振り返り、12月30日迄ゴルフざんまいの生活をして31日に日本に帰国すると説明、後任の佐子 隆広代表は9月中旬に着任、趣味はサッカー、ブラジル人は友人のネットワークを大事にしており、日本人が忘れている「和」を感じており、また日本人の信頼によるステータスの高さを感じていると説明、MMC METAL DO BRASIL LTDA.の宮崎大志郎社長はブラジルに7年半勤務、夫婦で楽しい生活を過ごしたが、ブラジル経済は悪くて帰りずらいが、ブラジルはパワーで回復すると説明、後任の岡本朗社長は10月に着任、1982年に神戸製鋼に入社、三菱マテリアルに転籍、学生の時は野球をやっていたと説明、東洋インキブラジルの西風新吾新社長は石井亨社長の後任として10月に着任、2001年から2008年まで香港で勤務、その後はニューデリーで勤務、ブラジルは海外勤務3回目と説明、ブラジル三菱東京UFJ銀行の村田 俊典頭取は2010年4月から頭取を務め、2013年7月から中南米支配人を兼任してきたが、兼務は非常に難しいので頭取を後任の小池 淳介新頭取に任せるが、会議所の代表は継続すると説明、後任の小池 淳介新頭取は今年1月にサルバドールで2カ月間ポルトガル語を勉強、3月からサンパウロ勤務、ニューヨークやシカゴで勤務したことなどを説明した。

3分間スピーチでは、機能強化委員会の村田 俊典委員長は、5ワーキンググループ活動は10月からスタートして70人がビジネス環境整備のために取り組んでおり、来年1月までにどのような提案をするのか決めて取り組んでおり、またワーキンググループは随時参加を受け入れており、11月7日、ブラジリアの日本大使館に梅田大使を訪ね、先月スタートした5つのワーキンググループ(WG)の活動状況を報告するとともに、官民による日伯政策対話への取り組み方法につき意見交換、梅田大使から一緒に推進してゆきたいとの力強い言葉をかけられ、日伯議員連盟の国会議員とも連携を取っていくが、そのあとに訪問した全国工業連合(CNI)は問題意識を持っており、42項目に達する改善提案を持っているが、我々の項目と複合しているものもあり、今後はCNI、米国やドイツ会議所とも連携を密にしながらブラジル政府に働きかけると説明、また各州を訪問する梅田大使にビジネス環境障害になっている問題点を報告してほしいと説明、時事通信社の辻修平サンパウロ支局長は南米では経済・政治ニュースを配信しているが、来年3月まで無料で配信するので希望者は連絡してほしいと説明した。

2012年4月にアルゼンチンに着任した河野  浩之 在アルゼンチン日本商工会議所会頭 (アルゼンチン三菱商事社長)は、「第23回日亜合同経済委員会の開催」について、12月3日に開催、アジェンダの内容としてアルゼンチン経済についての講演、メルコスールの現状、シェールガス開発を含めたエネルギー政策並びに将来のアルゼンチンの可能性、金属資源・インフラプロジェクトなどについての講演会などがあり、アルゼンチンはニュースで言われているほど破綻した経済ではないと強調した。

CIPPS(国際公共政策研究センターの田中 直毅理事長はテーマ「中進国そして大国モデルとしてのブラジル経済」と題して、初めに景気変動が起きると奮い立つという因果な商売であり、ブラジル経済の展望は読みにくいと思うが、私にとっては絶好のチャンスであり、「ブラジル写真機」調査では会員企業44社、61拠点から毎月アンケートを頂いており、3年近く集計して44社からのデーターでブラジル経済の将来を予想することが可能であると説明した。

「ブラジル写真機」のアンケート調査ではCIPPS BRAZIL INDEX、CPI、IIP、ボベスパ株価指数、レアル相場などをインデックスにしてグラフに変換、CIPPS BRAZIL INDEXは景況感と接続、ブラジルは大国でブラジル独自の傾向があるために、景況感に表れない傾向があり、 また中国経済とブラジル経済は同じプレートに乗っているとの仮説があり、中国経済の影響を注視してきたが、8月以降から鉄鉱石や石炭、原油価格が変調してきた。

中国の変調は鉱山会社やエネルギー会社などの特定の部門で表面化してきており、鉄鉱石や石炭の価格は今後数年間に亘って横ばいになるが、BHP Billiton社やヴァーレ社、アングロ・アメリカンはサプライヤーとしてマーケットシェア拡大を狙っているために今後の価格下落は避けられない。

2003年から2010年は中国の鉄鋼需要の拡大で鉄鉱石価格等は中国の動向に左右されていたが、現在は資源メジャーがマーケットシェアを拡大して数年後には資源メジャーが価格決定権を握ると予想している。

2014年5月頃から実体変化が動き始め、中国でもデーターを取り始めたが、地域で大きく差があり、中国人の友人は中国の経済データーは信頼できないと強調しており、友人は中国政府発表のGDP伸び率の信頼できないが、消費電力がGDP伸び率の目安になるために中国のGDP伸び率は4.0%以下となっている。

1998年に友人と会った時に友人はロシアがデフォルト入りの影響で日本円が上昇、デフォルト前には海外投資家はキャリートレードによる投資のために日本円で資金を調達して金利の高い他通貨に投資していたが、ロシアのデフォルトで投資家は資金調達した日本円の返済のために、円の購入を余儀なくされたために円高になった。

友人は中国政府の発表統計は信頼にかけるために正しい統計が取りにくいと説明、田中 直毅理事長は中国とブラジルは同じプレートに乗っていると強調、次回は中国とブラジル経済との工業生産指数を提示することができるのでアンケート調査委への協力を要請して講演を終え、村田 俊典副会頭から記念プレートが手渡された。

最後に平田藤義事務局長は、サンパウロ新聞社では日経リサーチ社の委託を受け「在ブラジル日系企業における現地スタッフの給料と待遇に関する調査2015年版」の作成のため現在アンケート調査の依頼を行っており、精度アップの為、またこれからブラジルに進出する企業の指針となるばかりでなく、既に進出している会社の従業員の定着と優秀な人材確保のためにも会議所会員企業に協力を要請、詳細は事務局便りで連絡の予定であり、協力した企業には後ほど発行された際特別価格での購入も可能であることなどを説明した。

講演中の田中  直毅 CIPPS(国際公共政策研究センター)理事長

村田 俊典副会頭

佐野 浩明 在サンパウロ日本国首席領事

左から記念プレートを受取る田中  直毅 CIPPS(国際公共政策研究センター)理事長/村田 俊典副会頭

 

Fotos: Rubens Ito / CCIJB

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