今年初めての繊維部会に10人が参加して開催

今年初めての繊維部会(横山 眞一部会長)は、2015年2月5日午前9時から11時まで10人が参加して開催、2月24日に開催される業種別部会長シンポジウムの発表資料作成のためにドラフト資料を基に、参加者は自社の昨年下期の回顧と今年上期の展望について発表した。

昨年下期の回顧では、世界の綿花在庫の半分以上を占める中国の影響で高値で推移、中国の直接補助金制度への移行の影響、世界的なドル高の為替と原油価格の影響による投機資金の引上げ、経済危機のアルゼンチン向け綿糸輸出の半減、国際的な綿花在庫の増加、天候不順の影響、インフレ上昇によるコストアップでの採算悪化、ヴィクーニャ社のレーヨン生産撤退、海外の大手低価格チェーンストアのブラジル進出などが話題となった。

今年上期の展望ではアジア諸国の変化消費の増加予想、綿花相場の安値停滞、原油価格の急落による合繊価格の優位性の傾向、増税政策や金利高、電力料金の値上げによるコスト上昇、人件費の高騰、継続するインフレ、レアル安の為替、上級棉の不足予想、国内経済の低迷による消費の低下、国内企業の輸出競争力の更なる減少、水不足による紡績業界への悪影響などが挙げられた。

また副題「再生目指すブラジル経済 どう頑張る日系ビジネス」に沿った現状直面する問題点や今後の課題として、税制の見直し、国内産業育成のための政策変更、労働法の見直し、メキシコと比較した場合のブラジル進出を阻むブラジルコストの削減、インフレや高金利の抑制、土地所有有限法の存在、就労ビザの取得及び切替などが指摘された。

参加者は横山部会長(オオミ繊維工業)、田中副部会長(日清紡)、山本副部会長(東洋紡)、柴垣氏(サンヨーテックス)、平池氏(東レ)、山口専門調査員(サンパウロ総領事館)、平田事務局長、天谷アドバイザー、吉田調査員、大角編集担当

左から田中副部会長(日清紡)/横山部会長(オオミ繊維工業)/山本副部会長(東洋紡)

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