通関WG主催による貨物自動通関システム説明会に90人が参加して開催

機能強化委員会(村田 俊典委員長)の通関WG(石嶋勇グループ長)主催の貨物自動通関システム「ブラジル・認可エコノミック・オペレータープログラム(OEA)」説明会は、2015年2月9日午後2時から4時30分まで全国工業連合(CNI)事務所に90人が参加して開催された。

国税庁のアダルト担当官は米国同時多発テロ以降、諸外国において物流セキュリティの確保と円滑化を両立させる取組みが行われ、WCO(世界税関機構)において貨物のセキュリティ管理と法令遵守の体制が整備された事業者を税関が認定し、通関手続の簡素化等を講じる「AEO制度」が採択され、これまでに累次の通関制度の改善を行い、輸出者、輸入者、倉庫業者関業者、船会社、航空会社、貨物利用運送事業者、製造者等の貿易関連事業者等を対象としたAEO制度を整備しており、これらの対象事業者に対して通関手続の簡素化等の措置を供与しており、ブラジルのAEO制度の導入は2009年から開始されたと説明した。

また2014年にAEO制度の第一次パイロットプランを開始、2015年末には20%の輸出業務、2016年は輸出入業務の22%、2017年は輸出入業務の30%、2018年は輸出入業務の40%、2019年は輸出入業務の50%をAEO制度で行うスケジュールが組まれている。

AEO制度のメリットとして物のセキュリティ管理と法令遵守の体制が整備された輸入者については、輸入申告時の納税のための審査・検査が基本的に省略されるほか、貨物の引き取り後に納税申告を行うこと等が可能となり、貨物のセキュリティ管理と法令遵守の体制が整備された輸出者については、貨物を保税地域に搬入することなく、自社の倉庫等で輸出の許可を受けることが可能となるほか、税関による審査・検査にも反映され、輸出貨物の迅速かつ円滑な船積みが可能となる。

また貨物のセキュリティ管理と法令遵守の体制が整備された通関業者については、輸入者の委託を受けた輸入貨物について貨物の引取り後に納税申告を行うことや輸出者の委託を受けて保税地域以外の場所にある貨物について輸出の許可を受けること等が可能となる。

エライネ担当官はブルーラインと呼ばれるエクスプレス通関制度改定での通関手続きの簡素化、迅速化の改善、AEO制度の安全パイロットプランとしてエンブラエル社、ヴィラコッポス空港、3M 、DHL、 CNHが参加、52項目に亘る一般情報や安全関連のチェック、認証のチャートや期間、AEO制度の導入による貿易業務全般の円滑化によるメリットなどを紹介した。

国税庁のサイト参照http://idg.receita.fazenda.gov.br/orientacao/aduaneira/importacao-e-exportacao/oea

貨物自動通関システム「ブラジル・認可エコノミック・オペレータープログラム(OEA)」

左から国税庁のアダルト担当官/エライネ担当官

 

https://camaradojapao.org.br/jp/?p=40339