平田事務局長は2015年3月6日にルネッサンスホテルで開催された在ブラジル-フランス商工会議所主催のネルソン・バルボーザ企画大臣 によるテーマ 経済成長加速のための税制変更についての講演会に参加(約150名)、ネルソン・バルボーザ企画大臣は、すでに発表している税制変更で財政プライマリー収 支の黒字目標の 達成は可能であるが、効果が表れるまでに6か月以上を要する。今後も税制変更などは随時調整して行く可能性がある。また現在のレアル通貨に対するドルの為 替は非常に上昇してボラティリティ状態となっているにも関わらず、我々はドル介入などによる為替調整は行わず、金融市場の相場に任せると説明した。
ブラデスコのチーフエコノミスト(同フランス会議所副会頭)のオタービオ氏がモデレイターを勤め、財界人や在ブラジルEurocâmaras代表者また新 聞記者等を交え活発な質疑応答が行われた。行政府を小さく20省位に減らしたら予算削減に繋がらないかと言う興味深い質問に対し、かつて独立して増えた省は 小さな諸局・庁から構成、これを再び関係省庁に統合しても削減効果は小さいと述べた。2011年頃には1.6レアル/ドルのレアル高下では、保護主義的な政策を取らざるを得 なかったが、今は全く状況が違い3レアル/ドルのレアル安下ではその必要性はない。為替の介入をせず輸出入共に増えるのが望ましく、伝統的なヨーロッパ諸 国をはじめ先進諸国との通商拡大に期待している。豊富な外貨準備高はコストは掛るが経済政策運営にとって自由度があり自国の「問題解決は我々自身如何に 掛っている」と強調、「現在、幾つかの困難に直面しているが、潜在成長力は抱えている問題よりも大きい」と結んだ。
講演会の終了直後、平田事務局長は直接バルボーザ大臣に会い、下期には変わるであろう経済局面の時期9月あるいは10月の昼食会に、同様なパネルデス カッションを是非行いたいと招聘状を手渡した。モデレイターを果たしたオタービオ氏にも3回目の昼食会講師を5~6月に要請、検討の方向で快諾頂いた。

講演会の様子








