伯農務大臣出席のもと第2回農業・食料対話が開催

伯国農務省と日本国農林水産省は2月29日、トカンチンス州パルマスにおいて第2回日伯農業・食料対話を開催、両国企業、政府関係者約300名が参加し、①ブラジルへの投資環境の改善・整備、②穀物輸送インフラ改善・マトピバ地域農業開発、③ブラジルでの日本食普及をテーマに活発な意見交換が行なわれた。ブラジル日本商工会議所からは、村田俊典会頭、松永愛一郎政策対話委員長、藤江太郎食品部会長、平田藤義事務局長ら約30名が参加した。同対話に併せ、日本食及び日本企業のPRのためのレセプションも執り行われ、各社による商品展示のほか、このたびブラジルへの輸入が解禁された和牛が参加者一同に振舞われるなど、終始和やかな雰囲気のなかで両国官民の交流が行なわれた。

トカンチンス連邦大学科学文化芸術総合センター内クイーカ講堂で開かれた第1部対話には、伯側からアブレウ農務大臣、マトピバ地域4州(マラニョン州、トカンチンス州、ピアウィ州、バイーア州)知事らが参加、300人を超える来場者を前に「マトピバ-世界最大の農業フロンティアの展望とビジネスチャンス-」をテーマにそれぞれプレゼンテーションが行われた。冒頭挨拶に立ったトカンチンス州出身のアブレウ大臣は、“農業革命の第一歩はトカンチンスから始まる”と述べ、2014年にスタートした両国の戦略的関係は極めて重要で、本日4州知事が勢揃いしたことは連邦政府のみならずマトピバ地域のコミットメントの証であるとして、本対話を通じて地理的な距離を越えた緊密なビジネス関係を築いていきたいと述べ、より多くの日本企業の参画に期待を示した。

日本側を代表して挨拶に立った松島浩道農林水産審議官は、不毛の地を世界の食料供給地に生まれ変わらせたセラード開発の成果を称えたうえで、当地における輸送インフラ不足による高い物流コストの改善はじめ、両国官民の協力活動を通じて当地域におけるビジネス機会を拡大していきたいと本対話の意義を強調した。この後、4州知事からそれぞれ各州の農業・食品分野における潜在的なビジネスの可能性等が紹介され、日本企業に対し積極的な投資が呼びかけられた。

続いて行なわれた日本側講演セッションにおいて、松永愛一郎カマラ政策対話委員長(ブラジル三菱商事社長)より、マトピバ地域における穀物輸送インフラの改善・整備促進に向けた提言として、海外投資家に対するインフラ投資環境の改善“外貨規制の緩和”についてプレゼンテーションが行われた。松永委員長はこの中で、ブラジルのインフラ投資は現地通貨(レアル)建てが前提条件となっていることにより海外からの投資が妨げられているとして、外貨の開放が先行しているチリ、メキシコ、ペルーの例を挙げながら、インフラ投資への米ドル等の外貨受け入れと、為替リスクの解決手段として事業主の収入(インフラ使用料)を米ドル建てに連動させることを提案した。そのうえで、とりわけ米ドル建て使用料を導入するうえでのハードルが相対的に低いと考えられる港湾ターミナルコンセッションについて、本提言に基づくパイロットプロジェクトがマトピバ地域において実施され、コンセッショネアに多様な資金調達手段が提供されることで同地域におけるインフラ開発が一層進捗し、両国間にウィンウィンの関係が築かれることを心から願っているとして、本対話を契機にカマラとマトピバ地域関係者との情報交換が継続されることへの強い期待が示された。

続いて、藤江太郎カマラ食品部会長(ブラジル味の素社長)から、「ブラジルへの投資環境の改善・整備-世界に冠たる農業大国としての更なる発展に向けて-」と題したプレゼンターションが行なわれた。藤江部会長はこの中で、加工食品等の輸出拡大に向けバリューチェーンの強化の必要性を指摘し、Farm, Harvest, Treatment, Transportation, Export/Clients/Processの各段階における取り組みや課題、日本企業が協力可能な活動等を挙げながら、世界に冠たる農業大国ブラジルの更なる発展に向けカマラとして出来る限りの協力をしていきたいと述べ、マトピバ地域が持つビジネスポテンシャルの高さを強調した。

ディアス・ピアウィ州知事は日本側両名の講演について、マトピバ地域のインフラ開発ならびに農業・食品産業の振興を考えるうえで非常に重要な提言であったとして、早急に4州合同のワーキングチームを発足し、具体的な検討作業を始めたいと述べ、カマラとの対話継続への期待が示された。

開会挨拶に立つアブレウ農務大臣

外貨導入によるインフラ整備促進を提言する松永委員長

穀物・豆類加工施設(Granol社)の視察

第2部対話でパネルディスカッションに臨む藤江部会長

和服姿のアブレウ大臣ほか参加者に和牛料理が振舞われた

Projeto São João/バナナ生産農場の視察

 

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