株式会社国際協力銀行(JBIC)ファイナンス説明会開催

2016年10月21日午後4時半から、ブラジル日本商工会議所の大会議室において、JBICファイナンスの説明会が開催され、約35人が参加した。リオデジャネイロ駐在員事務所の櫛引智雄首席駐在員が講師を務め、JBIC概要、ローカルバイヤーズクレジット制度を含む輸出金融、投資金融、海外事業展開とJBIC活用の検討などについての約1時間の講演、その後質疑応答や意見交換が行なわれた。

JBIC概要の後に、輸出金融(バイヤーズクレジット、バイクレ)に関して、日本企業の輸出代金に対するファイナンス提供に関しての枠組み、また、通貨、適用利率、JBIC融資の割合、仕向国、償還期間、融資対象金額、担保・保証など融資の条件などについての解説が行なわれた。案件組成の流れについての説明に対し、参加者から実際どれ位の期間を考えたらいいのかなどの質問が飛び交った。輸出金融3割ルールについて、日本品とローカル日系品、所謂ローカルコンテンツ比率の説明が行なわれた後も、どのような製品をローカル日系品と定義するかなどの質問が挙げられ、櫛引氏より詳しい回答が得られた。

ブラジルではブラデスコ銀行向け輸出バンクローンを供与しており、主としてブラジル民間企業が日本企業から中小規模の設備等を購入する為の資金を供与する目的もあると説明、また、ローカルバイクレに関しては、海外の日系現地法人が、海外輸入者に販売する場合のファイナンス提供であり、融資の条件は、通常の輸出金融と基本的に同じ条件であると述べた。そして、ローカルバイクレに関しては5割ルールが適応するとの解説があった。

投資金融に関しては、日本企業が海外にて行なう投資事業の資金に対するファイナンスで、この金融に関しては、直接貸し付け、地場銀行を間に挟んでの貸し付け、海外拠点の金融総括会社等を経由した貸し付けのケースなどを説明、また、通貨、適用利率、JBIC融資の割合、投資国、融資期間、融資対象金額、取り上げ要件、担保・保証など融資の条件などについても述べた。

現地通貨ニーズへの対応に関し、2016年8月末時点では、自動車エンジン部品の製造・販売事業に対するメキシコ・ペソでの融資、南アフリカ・ランドでの自動車販売金融など、新興国通貨による融資が実現しているが、ブラジル・レアルのニーズはあるものも、まだ検討課題となっているとの説明があった。意見交換会ではブラジル・レアルの見通しについての質問も交わされ、非常に活発な説明会となった。

最後に櫛引氏は、個別案件でもいいので、質問や関心のある方は、リオデジャネイロ事務所に問い合わせてくださいと締めくくった。

講演中の国際協力銀行(JBIC)リオデジャネイロ駐在員事務所の櫛引智雄首席駐在員

 

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