貿易部会(今井 重利部会長)は、2017 年7月27日午前9時から13人が参加して開催、8月24日午後1時からインターコンチネンタルホテルで開催される2017年下期の業種別部会長シンポジウムの発表資料作成のため、テーマ:「2017 年上期の回顧と下期の展望」、副題:『回復途上のブラジル経済―いま打つべき戦略は』について、ドラフト資料を基に意見交換を行った。
2017年の回顧では、半期ごとの輸出入金額は2016年上期から連続して上昇、国内経済リセッションや失業率の高止まり、政治危機などの影響による国内消費減少、記録的な生産高を記録している大豆並びに鉄鉱石とも輸出量や輸出金額も増加、国内販売不振にも拘らず、好調を維持するアルゼンチン向け自動車輸出及び輸出先開拓による自動車輸出の増加、僅かな対内直接投資減少、輸出相手国は中国が1位、米国2位、アルゼンチンは3位、 日本は7位に後退、地域別にバランスのとれた輸出先となっていることを今井部会長が説明した。
また輸入ではレアル通貨に対するドル安傾向の為替の影響で付加価値の高い完成品は、一次産品並びに半完成品よりも増加傾向、輸入相手国では中国が米国を僅かに下回って2位、日本の対内直接投資は大幅減少、中国は英領ヴァージン諸島などの第三国経由の対内直接投資で詳細は不明、財政再建政策の見直しやラヴァ・ジャット作戦汚職問題影響によるインフレ整備部門への投資縮小、副題:『回復途上のブラジル経済―いま打つべき戦略は』及び『商工会議所への要望』では、本社への明るい情報発信の継続、ブラジルのイメージアップの宣伝強化、日系有力新聞社との懇談会開催や雇用維持や人材育成を促す体制固め、貿易障害除去を促す課題提言の継続などが挙げられた。
参加者は今井部会長(伊藤忠)、寺本部会長(ジェトロ)、奥川氏(伊藤忠)、中村氏(丸紅)、柳本氏(双日)、 土屋氏(三井物産)、小湊氏(KBKブラジル)、前田氏(東レ)、佐橋氏(伯国三菱商事)、藍原副領事(サンパウロ総領事館)、 平田事務局長、吉田調査員、大角編集担当
左から寺本部会長(ジェトロ)/今井部会長(伊藤忠)/奥川氏(伊藤忠)