6月の懇親昼食会は、2018年6月22日正午から午後2時までインターコンチネンタルホテルに120人が参加して開催、司会は平田藤義事務局長が務め、初めに特別ゲストのFrederico Lamego全国産業職業訓練機構(SENAI)国際シニアマネージャー並びに野口泰在サンパウロ日本国総領事/会議所名誉顧問が紹介された。
松永愛一郎会頭は会頭挨拶で、最初に日メルコスールEPA準備タスクフォースの活動について、 5月23日、自動車部会開催。日メルコスールEPAに関するタスクフォース活動進捗状況の展開や意見交換を行うべく、部会毎の会合も実施中。 5月28日、ブエノスアイレスで第25回日亜経済合同委員会開催。今年は両国の国交樹立120周年という節目の年で、アルゼンチンのマクリ政権においてビジネス環境も改善されている中、日本メルコスールEPAについて、加瀬 経団連中南米地域委員会委員長が講演。また在亜日本商工会議所会員企業へ実施した意識調査の結果について紀井ジェトロブエノスアイレス所長が発表。現地企業の同EPAに対する必要性を表した。当会議所からは、土屋日伯経済交流委員長、村田政策対話委員長をはじめ会議所会員数名が参加した。
6月14日、サンパウロ工業連盟(FIESP)で日メルコスールEPA準備タスクフォース第5回会合として、同連盟役員らと意見交換会開催。FIESP役員のほか、日メルコスールEPA準備タスクフォースメンバーの土屋日伯経済交流促進委員長、大久保企画戦略委員長をはじめ、各業種部会からの代表者など40名が参加。 ロリース・コエ-リョ FIESP会長代行、土屋委員長による開会挨拶、ザノット同国際部長によるプレゼンのあと、活発な質疑応答が行われ、 最後に野口在サンパウロ日本国総領事が閉会挨拶、ブラジル産業界を代表する機関の一つであるFIESPよりEPAに関する見解などを伺うことができ大変有意義な会合となった。
6月12日、政策対話委員会(村田俊典委員長)の労働ワーキンググループ(山崎グループ長)開催、AGIR提言アップデート、VISA取得手続きの迅速化、見習い生雇用制度の実用的な運用などについて意見交換。
6月8日、異業種交流委員会(長野委員長)主催のサッカー元日本代表・呂比須ワグナー氏トークショー開催。進行役はサッカージャーナリストの大野 美夏氏が務め、会場一杯の約60人が参加。外部イベントへの参加について報告。5月19日、日系諸団体は河野太郎外務大臣の初来伯を祝い、ブラジル日本文化福祉協会の貴賓室で盛大に歓迎会を開催。河野大臣はこの機会を契機に中南米地域の日系人との交流を強化したいと挨拶、在日日系人に日本と母国を結ぶ懸け橋となる人材が育つ社会にしたいと強調。また、5月20日にジャパンハウスで日本の外交政策について講演。会場にはサンパウロ工業連盟の国際担当理事や元駐英・駐米大使、政治家、企業人、日系社会の有識者等約120名が参加、会議所からも役員数名が出席した。
最後に移民の日に関する行事への参加について報告。 6月17日、開拓先亡者追悼大法要が文協記念大講堂で開催。恒例の祭典を遥かに上回る1,000人以上が参加。会議所からは安田日伯交流委員長が出席。6月18日には先駆者慰霊ミサがサンゴンサーロ教会で開催、会議所からは土屋副会頭が参加、共同祈願を述べた。今年はブラジル移民110周年ということで、来月の記念式典を含め、今後も様々な行事が行われる予定を報告した。
サンパウロ総領事館からの報告として、野口泰在総領事は、サッカーのワールドカップでは日本とブラジルが決勝で戦うのが私の夢です。河野外相は5月19日、20日にサンパウロを訪問、日曜日のジャパンハウスも盛況で日系社会のプレゼンスに強い印象を受けたと河野外相はコメント。JHの講演の際はブラジルのTPPへの参加を呼び掛けていた。本日配布した団扇は日本政府がEXPO2025に大阪万博を誘致。アゼルバイジャンやロシアが誘致合戦に参入しているが、官民一体となって大阪万博誘致を行っていると説明。秋篠宮ご夫妻の長女、眞子さまが日本人移住110周年記念式典への臨席などのため、7月17~31日の日程でブラジルを公式訪問、7月の日本祭りへの参加の可能性を示唆。日本のインバウンドブームでビザ申請件数が増加傾向、7月から日系四世の日本での就労可能な在留資格を与える新制度が開始、日系4世の日本での活躍増加が予想されている。最近は治安の悪化から邦人被害が1週間に1回は被害届がある。総領事館では最新の治安情報を発信しているが、情報提供などについて意見要請をしている。JHのアンジェラ平田氏が後進に道を譲るために退任するが、引続きサポートすることなどを説明した。
日本移民110周年記念委員会の菊池実行委員長は、7月21日に日本祭りには眞子さまが参加予定で記念式典への参加を招待。懇親昼食会の参加者には無料入場券を2枚配布。日系自動車メーカーの新車が当たる協力券購入を要請した。
日伯法律委員会の吉田 高幸副委員長は、7月5日午後1時20分から6時までマクソウドホテルで開催される税制変更セミナー開催について説明、年2回開催の税制変更セミナーには8人の講師がそれぞれ30分ずつ講演、eSocialなど非常に重要な最近のデジタル化に伴う税制変更セミナーへの参加を促した。
帰国するEY社の林裕孝氏は、父親のサンパウロ勤務に伴って8年間サンパウロで生活したことがあり、今回は5年間勤務。政治経済が流動的で大変な時期ではあったが、無事勤務を終えることができた、帰国後は南米担当であり、ブラジルファンを拡大すると説明、後任の坂本融氏は、ブラジルへは初めての勤務。ジャパンデスクから少しでも皆様の役に立ちたいと抱負を述べた。
新入会員のGSI CREOS BRASIL LTDAの八柳 光修氏は、ブラジルでの医療機器販売事業参入に伴って会議所に加盟、商工会議所会員との情報交換を積極的に図りたいと説明。3分間スピーチでは著名な陶芸家の本間ひでこ氏は、ヴィデオでChawan Project 2018を紹介。お茶碗をテーマに日本移住者がブラジルへ陶芸を持ち込んだオマージュとして紹介。6月から月1回の講演を8回開催。第1回講演会は6月30日、裏千家ブラジルの林宗一氏が講演。Quickly Travel社の山田 良一氏は、Quickly Travel社の事業内容を紹介。サンパウロ大学留学中の筑波大学院生の佐々木千鶴氏は、柔道ソーシャルプロジェクト インスティチュートティアゴカミーロの活動として、ブラジル国内6カ所のコミュニティで青少年を対象に柔道着を無償で提供して柔道教育実施などについて説明した。
最後の松永会頭は講師歓迎の辞を述べ、Frederico Lamego全国産業職業訓練機構(SENAI)国際シニアマネージャーは、「職業訓練と技術イノベーション‐ブラジル企業における新しいビジョン」と題して、1940年代にはブラジル産業の成長に伴い職業訓練機関を設立。1942年1月にSENAI(全国工業職業訓練機関)設立。1960年代には、国家教育基本法により、職業学校を普通教育学校システムと統合。SENAIは454の全国工業職業訓練機関を擁している。ブラジルの職業教育の団体は、膨大かつ選択可能なパートナーシップ・ネットワークと連携しており、小さな地域社会から国際機関まで、民間会社から政府、非政府組織まで、大きな技術や情報、知識交換ネットワークであり、教育センターに新技術をもたらす研究とプロジェクトを実施する主要なパートナーシップを確立し、大学、労働組合、業界団体、重要な国内及び国際的な知識生産センターとの合意ができている。ブラジルの高等教育レベルは依然として満足できるものではないが、中堅技術者の養成を怠ってはならず、製造業界への技術者供給が非常に大切であると説明した。
また2012年から連邦政府は製造業部門の競争力強化の一環として、企業向けサービス、ラボなどイノベーション開発向けに15億レアルのクレジット拡大。全国25カ所のSENAIイノベーション協会を設立、そのうち21カ所ではすでにオペレーション開始。南マットグロッソ州ではバイオマス研究。リオ州ではグリーン化学研究。サンパウロ州ではナノテクノロジーやバイオテクノロジー、パラー州では鉱物技術開発などを実施している。CNIでは連邦政府と連携してイノベーション向け新たな法規制の整備。中小企業向け低金利の資金調達、ベンチャービジネスやスタートアップ支援などについて説明、松永会頭から記念プレートが贈呈された。
Frederico Lamego全国産業職業訓練機構(SENAI)国際シニアマネージャー
左からFrederico Lamego全国産業職業訓練機構(SENAI)国際シニアマネージャー/松永愛一郎会頭
左からEY社後任の坂本融氏/帰国するEY社の林裕孝氏