今年6月の製造業部門生産はV字回復

5月下旬から11日間継続したトラック運転手の国道封鎖抗議デモによる影響で、5月の製造業部門生産伸び率は、前月比マイナス10.9%を記録して壊滅的な打撃を受けていた。

しかしブラジル地理統計院(IBGE)による正式な鉱工業部門生産(PIM-PF)指数の発表を前にした、応用経済研究院(Ipea)による2018年6月の製造業部門生産伸び率は、前月のマイナス10.9%から一転して15.1%増加のV字回復を記録して、2002年から統計を取り始めて記録更新している。

全国自動車工業会(Anfavea)の発表では、6月の自動車生産は部品供給や物流問題解消で前月比37.1%増加、前記同様にブラジル道路コンセッション管理者協会(ABCR)では、6月のトラックの高速道路の通行量は47.0%増加したと発表している。

またブラジル段ボール協会(ABPO)では、景気のバロメーターとなる6月の段ボール箱生産は、36.8%増加の32万4,300トンと発表、ジェツリオ・ヴァルガス財団(FGV)では、6月の段ボール箱生産を34.0%増加と予測している。

応用経済研究院(Ipea)では、今年6月の製造業部門生産伸び率は前年同月比6.9%増加と予想、6月の自動車生産は前年同月比21.1%増加、6月の過去12カ月間では、19.4%増加を記録している。

今年第2四半期の製造業部門の生産伸び率は前四半期比マイナス2.0%を予想、しかし第3四半期の製造業部門の生産伸び率は前四半期比5.5%増加、今年は3.2%増加を応用経済研究院(Ipea)では予想している。

またブラジル全国工業連盟(CNI)の調査によると、5月下旬から11日間継続したトラック運転手の国道封鎖抗議デモの影響で、6月の企業経営者の景況感はマイナス5.9%を記録した一方で、7月は抗議デモ問題解消で一転して0.6%増加に繋がっている。(2018年7月23日付けヴァロール紙)

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