2021年版現代ブラジル事典出版構想会議

 平田事務局長は27日、東京神田市内のレストランに小池立命館大学教授の取り計らいで堀坂上智大教授、幡谷上智大教授、桜井敏浩ラテンアメリカ協会常務理事(徳倉建設株式会社特別顧問-国際事業担当)等、ラテンアメリカ事情に造詣深いそうそうたる執筆陣にご出席頂き、5年後を目途に出版計画している現代ブラジル事典の予備構想会議を開いた。

 当初、本構想会議は浜口神戸大学教授を中心に京都で行うつもりであったが、今回は一連の合同委員会出席のため、予備会議と位置付け、本事典の執筆者が多い東京に場を設定して頂き色々な視点から忌憚のない議論を行った。前回、2016リオ・オリンピックの年を照準に10年ぶりに出版した現代ブラジル事典は殆どの会員企業から多大な評価は受けたものの、今のブラジルを知り尽くした一部の会員企業からは世界が激変・変革する時代の中で、10年毎の出版では遅すぎる! もっとその時代時代に活きた事典にしてほしい! 編纂に要するコスト位はスポンサーシップを募ってでも5年毎に出版すべきではないかと、厳しい注文を受けていた。

 平田事務局長は集まって頂いた教授陣に未来の国と揶揄されてきたブラジルと言えど、ここ近年になって大々的に変わりつつある事を説いた。世界大恐慌を上回る2年以上続いた歴史的な大不況、贈収賄スキャンダル、ジルマ大統領の弾劾、73年ぶりに改革された労働法の近代化、上限歳出法、これから必ず起こり得る年金改革、税制改革等々、前の事典には網羅されていない。

 また9月中旬にはブラジルの近代的な輸出加工区(経済特区)や中長期の自動車政策ROTA 2030およびSTARTUPについて閣僚級が日本を訪問しセミナーが開催される一方、日メルコスールEPAの機運も盛り上がっている。事典の執筆時には様相一変、変革するブラジルを強調した。

 編纂理由には事欠かない歴史の一章を綴るポジティブな出来事が、今後はあり得る事も付け加えた。最後に堀坂教授からも継続することに意義があると力強い激励の言葉を賜った。

写真は左から桜井氏、幡谷教授、小池教授、平田事務局長、堀坂教授

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