来年の風力発電所の電力エネルギー供給は水力発電所に次いで2位に浮上

国土の広いブラジルはアマゾン河並びにマデイラ河、パラナ河流域などの水力発電所による電力エネルギー供給が大半を占めているが、海岸線が長いブラジルの中でも風の強い北東部や南部地域では風力発電向け投資案件が活性化している。

2017年ブラジル国内の電力エネルギー供給では水力発電が全体の64%占めてダントツ、次いでバイオマス発電の9.2%、風力発電は8.5%、天然ガスによる火力発電は8.2%、重油による火力発電は6.3%、石炭による火力発電は2.4%、原子力発電は1.4%を占めていた。

現在の北東部地域と南部地域には、再生可能エネルギー源の534カ所の風力発電所に6,600台の風力タービンが設置され、1万3,000メガワットの電力エネルギーを供給している。

南大河州の風は、世界平均である設置容量の30%を上回る生産性がある一方で、北東部地域のセアラー州や北大河州、ピアウイ州などでは、発電量は年間で容量の40%を超えており、7月から10月には水力発電所と同様、容量の60%に達している。

北大河州には137カ所の風力発電所で3,722.45メガワットの電力エネルギー発電能力を擁している。バイア州は111カ所の風力発電所で2,907.64メガワット、セアラー州は80カ所で2,049.86メガワットの電力エネルギー発電能力を擁している。

前記同様に南大河州は80カ所の風力発電所で1,831.87メガワット、ピアウイ州は52カ所で1,443.10メガワット、ペルナンブーコ州は34カ所で781.29メガワット、サンタ・カタリーナ州は14カ所で238.50メガワット、マラニョン州は8カ所で220.80メガワット、パライーバ州は15カ所で156.80メガワットの電力エネルギー発電能力を擁している。

ブラジル風力エネルギー協会(ABEEolica)の発表では、2010~2017年の年ブラジル国内の風力発電向け投資総額は320億ドルに達して、19万人の直接・間接雇用を生み出しており、2,200万世帯への電力エネルギー供給能力を擁している。

2012年のブラジルの風力発電による電力エネルギー供給能力は世界15位であったが、昨年は8位まで上昇、4年後の風力発電による電力エネルギー供給能力は、1万8,000メガワットが予想されている。(2018年8月5日付けエスタード紙)

 

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