キューバ政府による社会経済開発銀行(BNDES)へのクレジット返済遅延が明らかになって1週間後の昨日、BNDES銀行のDyogo Oliveira総裁は、労働者党(PT)政権時代にキューバやヴェネズエラに対するインフラ関連などの無配慮なクレジットは誤りであったと認めている。
労働者党(PT)のルイス・イナシオ・ルーラ大統領は、友好関係にあるヴェネズエラのチャベス大統領やキューバのフィデル・カストロ議長の要請で、社会経済開発銀行(BNDES)からのクレジットを積極的に供与していた経緯があった。
BNDES銀行のDyogo Oliveira総裁は、労働者党(PT)政権下では、連邦政府からの要請で不渡りになろ可能性があるにも関わらず、キューバやヴェネズエラ、モサンビーク向けクレジット供与を余儀なくされていた。
連邦政府は、昨年から支払いが遅れているヴェネズエラやモサンビーク向けクレジットの不渡りをカバーするために、今年は国庫庁から11億6,000万レアルの調達を余儀なくされている。
キューバ政府は昨年5月からクレジット返済遅延に陥っており、今では総額5億9,700万ドルに達しており、今年6月並びに7月、8月に償還期間を迎えた負債総額は1,740万ドルに達している。
BNDES銀行は1998年からキューバ政府向けにブラジル企業33社に対して、インフラ整備事業向け輸出に総額8億8,000万ドルのクレジットを供与しているにも関わらず、キューバ政府は今まで総額4億9,000万ドルの負債や利子を支払っているに過ぎない。
2009年~2013年にかけて首都ハバナ市から40キロメートルに位置するマリエル港湾コンビナート内の工業団地建設に総額6億8,200万ドルのクレジットを供与、2014年1月にジウマ大統領が出席してサトウキビや米収穫の機械化、観光プロジェクト、医薬品工場の建設向けに特別クレジット枠を約束していた。
連邦警察のラヴァ・ジャット作戦による汚職問題で、大半のゼネコン大手が関係している影響でブラジル国内での資金調達は難しくなってきているが、キューバの空港改修や拡張工事を請け負っているオデブレヒト社は社会経済開発銀行(BNDES)からクレジットを供与されていた。(2018年9月19日付けエスタード紙)