今年第2四半期のアルゼンチンのGDP伸び率はマイナス4.2%

2018年第2四半期のアルゼンチンのGDP伸び率は、為替危機によるアルゼンチンペソ下落の影響を上回る旱魃による農産物の減産が牽引して、前年同期比マイナス4.2%を記録している。

過去50年間で最も激しい旱魃の影響で、今年第2四半期の農産物生産は前年同期比31.6%減少、GDP伸び率マイナス4.2%の80%に相当するとRadar Consultora社エコノミストの Pablo Neira氏は説明している。残りの20%は5月から始まったアルゼンチンペソ下落と指摘している。

ブラジル地理統計院(IBGE)のアルゼンチン版に当たる国家資料調査院(Indec)の発表によると、今年第1四半期のアルゼンチンのGDP伸び率は、前年同期比マイナス4.0%を記録している。

Radar Consultora社では、今年第2四半期のアルゼンチンのGDP伸び率をマイナス3.9%と予想。Oxford Economics社は、Capital Economics社同様にマイナス4.2%を予想している。

Pablo Neira氏は第3四半期のGDP伸び率は、為替下落の影響で製造業部門生産減少や一般消費の冷え込みなどが牽引してマイナス5.0%、第4四半期のGDP伸び率もマイナス5.0%をそれぞれ予想している。

為替下落並びに実質賃金下落、失業率増加、投資減少などの影響で、今後1年間は経済リセッションの負のスパイラルに陥るとEpyCA Consultores社の Martin Kalos取締役は予想している。

また農産物の収穫が始まる来年下半期までは経済リセッションが継続するとPablo Neira氏は予想しているものの、来年下半期からの経済回復は、今年の経済リセッションによる落ち込みはカバーできないとMartin Kalos取締役は予想している。

アルゼンチン政府は、今年のアルゼンチンのGDP伸び率をマイナス2.0%~2.4%と予想、民間コンサルタント会社では、マイナス3.0%以上を予想、Capital Economics社はマイナス4.2%を予想している。

またアルゼンチン政府は、2019年のアルゼンチンのGDP伸び率をマイナス0.5%と予想している一方で、民間コンサルタント会社では、マイナス1.0%と悲観的な予想をしている。(2018年9月20日付けヴァロール)

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