第3四半期のヴァーレ社の純益は為替下落で20%減少

鉄鉱石輸出では世界トップの資源大手ヴァーレ社の2018年第3四半期の純益は、ドルに対するレアル通貨の大幅下落の影響で、会計上30億レアルの損益に繋がり、前年同期比20%減少の57億5,000万レアルに留まっている。

ヴァーレ社の第3四半期の鉄鉱石生産は、前年同期比10.3%増加の1億490万トンを記録して、初め1億トンを突破して売上は30%増加している。また今年上半期の株主に対する配当金支払い総額は76億9,000万レアルに達している。

今年末までに株主に対する配当金支払い総額は、更に80億レアルが見込まれており、また第3四半期の自社株買いは、既に今年予定の10億レアルの半分に達している。

ヴァーレ社ファイナンス担当のルシアーノ・シアニ・ピレス取締役は、今年末までに投資向け運転資金は100億レアルに達すると見込んでおり、パラー州マラバのSalobo銅鉱山の増産計画がすでに承認されている。

今年第3四半期の含有量の非常に高いプレミアム鉄鉱石販売は、全体の約80%と前年同期の77%から比率が上昇、今年第3四半期の1トン当たりのプレミアム鉄鉱石価格は、一般鉄鉱石よりも11ドル高い。

また今年8月からヴァーレ社では、Brazilian Blend Fines(BRBF)と命名された含有量の非常に高いプレミアム鉄鉱石と通常の含有量の鉄鉱石を混ぜた鉄鉱石を販売開始したが、プレミアム鉄鉱石価格は一般鉄鉱石よりも6ドル高く取引されている。

中国企業はヴァーレ社からプレミアム鉄鉱石を購入して中国国内で一般鉄鉱石を混ぜていた経緯があり、ヴァーレ社がBRBFブランドの鉄鉱石を販売開始したのは、的を得ているとヴァーレ社の元取締役のジョゼ・カルロス・マルティンス氏は説明している。(2018年10月25日付けエスタード紙)

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