JICAが協力し日伯友好病院主催の第2回日系病院連携協議会が、2018年11月10日午後1時30分から日伯友好病院講堂で開催、メディカル分科会も参加したセッションには、日伯の官民関係者約60人が参加。この協議会は、ブラジルを代表する6日系病院(アマゾニア病院、パラナ病院、杉沢病院、ノーボ・アチバイア病院、日伯友好病院、サンタクルーズ病院)と本邦医療機器メーカーをはじめとする企業との協議の場を設け、双方の理解を深め、更には日系病院による日本医療機器の購買にも繋がることも期待されて開催されている。
会議所からは、メディカル分科会の田川副部会長(フジフィルムブラジル)、塩田氏(フジフィルムブラジル)、三好副部会長(テルモブラジル)、大谷副部会長(パラマウントベッド)、コンスタンチノ氏(島津ブラジル)、板垣氏(パナメディカル)をはじめ、会員企業メンバーが参加した。
セミナーの開会挨拶で、援協の与儀会長は、日伯友好病院の30年の歴史を語り、拡張工事を重ね、徐々に病棟数を増やし今に至っていると説明した。また、来年から一部拡張工事を予定していると語り、更なる発展に向けて全力を注いでいると伝えた。サンパウロ総領事館の上田基仙領事は、来賓挨拶で、日本の高齢化社会における医療技術について語り、日伯の医療分野における更なる交流や発展について語った。その後、Walter Yamauchi院長より日伯病院のブラジルにおける病院ランキング、Jorge Garcia氏よりデータ管理システムPACS/3D/RISの導入、Tatiana Lima氏より介護士や看護士の質の向上や働きについての講演が行なわれた。
その後、4つのグループに分かれ、日伯病院の院内見学を行なった。院内見学では、手術室、産科病棟、循環器内科病棟、薬事所、CTスキャン室などを見学、殺菌や管理の徹底による院内感染防止の努力、またデータ管理システムによる見える化が進んでおり、患者にもタイムリーに情報を提供している。また、瞬時に待ち時間がわかるなど、患者への高い配慮が見られた。
最後に講堂にて、医療関連企業のプレゼンが行なわれ、島津製作所、富士フィルム、テルモ、バードソリューション(コニカミノルタ)、サトーの各社代表が、中南米やブラジルにおける事業内容を説明、各社の新しい製品や、その活用方法などについて、日系病院関係者へ自社製品をアピールした。日本の高い医療技術が、ブラジルにも導入されるよう、また、日系病院がブラジルでトップの病院になれるよう、更にはブラジルの医療の発展に貢献できるよう、お互いに協力しながら、今後も連携協議会を継続していくことが約束された。
(写真提供 JICA)