ブラジル化学工業会(Abiquim)では、工業用シリコーン生産は昨年から回復基調に転じており、2018年の工業用シリコーン生産は前年比5.0%~7.0%増加を予想している。
ケイ素と酸素からできている「ケイ石」と「有機化合物」を使い、複雑な化学反応を繰り返しながら作り出されたケイ素樹脂のシリコーン用途は、医療用カテーテル・バルーン、医療機器用ゴム部品(点滴用シール、パッキンなど)プラスチック、化学製品、医療用カテーテル・バルーン、耐熱ホース、断熱フォームシート、エアバックコーティングなど幅広く使用されている。
ブラジル国内にはシリコーンの原材料となるクオーツが豊富に生産されており、米国や中国に大量に輸出しているが、今年初め9カ月間のsiloxane輸出は前年同期比17.0%減少の8900トンに減少している。
ブラジル国内の工業用シリコーン生産は、DOW社並びに Elkem社、 Momentive 社、Wacker Quimica社の4工場で生産、今年初め9カ月間の工業用シリコーン販売は2億600万ドルを記録している。
先進諸国の年間一人当たりの工業用シリコーン消費は10キログラムに達しているが、ブラジル国内の消費は僅か2.0キログラムに留まっている。(2018年11月16日付けヴァロール紙)