今年8月~10月の月間平均失業率は11.7%に減少

ブラジル地理統計院(IBGE)の全国家庭サンプル調査(Pnad)によると、2018年8月~10月の月間平均失業率は、労働手帳に記載されない非正規雇用増加が牽引して11.7%に減少している。

今年8月~10月の月間平均失業率は、今年5月~7月の月間平均失業率12.3%から0.6%減少、また昨年8月~10月の月間平均失業率12.2%から0.5%減少しているにも拘らず、失業率低下の大半は非正規雇用増加が占めている。

今年8月~10月の非正規及び正規雇用は前年同期比135万6,000人増加したにも関わらず、依然としてブラジル国内の失業者総数は1235万1,000人に達しており、建設業部門を中心に経済リセッションからの回復が遅れている。

今年8月~10月の低賃金で労働条件の厳しい非正規雇用は64万9,000人増加、全国法人登録台帳(CNPJ)に登録していない自営業者は32万4,000人増加している。

経済リセッション真っただ中の2016年の8月~10月の非正規及び正規雇用は、前年同期比150万人減少していた。またラヴァ・ジャット汚職問題で建設・インフラ部門が壊滅的な打撃を受けて追い打ちをかけていた。

今年8月~10月のインフレ指数を差引いた平均実質賃金は前4半期比0.1%上昇、前年同四半期比では、0.4%増加の2,230レアルと全国家庭サンプル調査(Pnad)では発表している。

ジェツリオ・ヴァルガス財団ブラジル経済研究所(Ibre/FGV)では、今年の月間平均失業率を12.2%と昨年の月間平均失業率12.7%を0.5%下回ると予想。今年のGDP伸び率が2.0%に達すれば12.0%まで減少すると予想している。

イタウー銀行では、2019年のブラジルのGDP伸び率が2.5%と仮定すれば来年の月間平均失業率は11.6%まで減少すると予想している。(2018年11月30日付けヴァロール紙)

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