ブラジル地理統計院(IBGE)の発表によると、5月末から11日間継続したトラック運転手の国道封鎖抗議デモによる物流問題発生の後遺症やアルゼンチンの為替危機、不透明な大統領選挙の影響が相乗効果となって、2018年10月の製造業部門生産は、前月比僅か0.2%増加に留まっている。
今年7月~9月の製造業部門生産は3か月間連続の落込みを記録していたが、新大統領が決まっていなかった10月は、漸くプラスに転じたものの僅か0.2%増加に留まっており、3年継続した経済リセッションから脱出したものの力強い経済回復サイクル入りになっていない。
今年初め10カ月間の製造業部門生産は前年同期比1.8%増加したものの、今年初め4か月間の4.4%増加を大幅に下回っている。また10月の製造業部門生産は昨年12月比では3.5%下回っている。
今年10月の食料品部門生産はマイナス2.0%、金属部門もマイナス3.7%した一方で鉱業部門生産は3.1%、機械・金属部会は8.8%、自動車部門は3.0%とそれぞれ大幅に増加している。
メルセデス・ベンツ社では、トラック増産のために600人の新規雇用を発表しており、2014年以降では初めての新規雇用を記録、ジャイール・ボウソナロ新政権が誕生する2019年以降の製造業部門活性化が期待されている。
2018年10月の製造業部門生産は前月比0.2%増加、前年同月比1.1%増加、今年初め10カ月間では1.8%増加、10月の過去12カ月間では2.3%増加、前記同様に資本財部門生産は1.5%増加、10.7%増加、8.7%増加、8.8%増加、中間財部門はマイナス0.3%、マイナス0.3%、0.8%増加、1.4%増加している。
また消費財部門生産は0.2%増加、1.6%増加、2.3%増加、2.7%増加、そのうち耐久消費財部門は4.45増加、6.8%増加、11.0%増加、12.1%増加、非耐久消費財部門はマイナス0.2%、0.2%増加、0.0%、0.3%増加している。(2018年12月5日付けエスタード紙)