メルコスールとEUは今月中に実務者会談で合意を目指す

メルコスールとEUは、年内の自由貿易協定(FTA)締結を目指して、来週ウルグアイの首都モンテヴィデオ市での実務者会談の実現に向けて調整を行っていると予想されている。

昨日セシリア・マルムストローム貿易担当欧州委員は、ブラジルのアロイジオ・ヌネス外務大臣に電話、年内でのFTA協定合意を目指した実務者会談での協議を申し合わせている。

先月19日にフランスのマクロン大統領は、大詰めを迎えている欧州連合(EU)とメルコスル(南米南部共同市場)の自由貿易協定(FTA)交渉について、ブラジルのジャイール・ボルソナロ次期大統領が地球温暖化対策の国際枠組みである「パリ協定」からの離脱を示唆していることを理由に、早期妥結に否定的な考えを示していた経緯があった。

しかしウルグアイのロドルフォ・ニン・ノボア外相は、ブラジルの新政権誕生に関わらず、年内の双方の実務者会談の実現で、2019年第1四半期までの自由貿易協定(FTA)締結を目指している。

自由貿易協定(FTA)締結で合意に至っていない分野として、牛肉並びに砂糖、自動車・同部品が含まれており、EU側は今年1月に、牛肉輸入枠を7万トンから9万9,000トンに引き上げることを提案したものの、メルコスール側は13万トンへの拡大枠を求めていた。

また砂糖については年間15万トンの対EU輸出枠が認められたものの、1トン当たり98ユーロの関税に対して、メルコスール側は関税の完全撤廃を要求して平行線をたどっている。

自由貿易協定(FTA)交渉では、ヨーロッパ産ワインに対する市場開放に対してブラジルが抵抗、またアルゼンチンはヨーロッパ産オリーブ油に対する市場開放に抵抗、ウルグアイもヨーロッパ産酪農製品に対する完全な市場開放に抵抗して平行線をたどっている。(2018年12月7日付けヴァロール紙)

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