2017年末から交渉が続いていた米国の航空機製造会社ボーイング社とブラジルのエンブラエル社が両社共同出資で、今年7月初めにブラジルに商用機製造会社を設立すると発表していた。
ジョイントベンチャーの資本金は47億5,000万ドル、出資比率はボーイング社80%で38億ドル、エンブラエル社20%の9億5,000万ドルで交渉が続いていたが、今回の最終交渉で資本金総額は52億6,300万ドル、ボーイング社の出資金は42億ドルに引上げられている。ボルソナロ次期大統領が30日以内に最終決定する。
今回のエンブラエル社とボーイング社の共同開発企業設立は、座席数が50席~150席までの商用機分野のマーケットシェア争いで、昨年10月のフランス資本エアバス社によるカナダ資本ボンバルデア社への50%以上の出資に対抗する。
ジョイントベンチャー企業設立によるエンブラエル社のシナジー効果は年間1億5,000万ドルのコスト削減に繋がる。連邦政府が所有する経営議決権のゴールデンシェアも継続する。
設立されるジョイントベンチャー企業のボーイング社の持ち株比率は80%、残りの20%がエンブラエルとなり、ボーイングと合弁会社は、70席から450席以上までの民間旅客機と貨物機を世界の商用機市場に供給可能となる。
またエンブラエル社51%とボーイング社49%の比率で投資パートナーを組んで生産される軍用機KC-390の貨物輸送能力は23トンで戦車の移動に使用できる。(2018年12月18日付けヴァロール紙)