ブラジル大使館のエルサレム移転はアラブ連合が一斉にボイコット警告

昨年10月28日のブラジル大統領選決選投票で当選した「ブラジルのトランプ」と呼ばれるボルソナロ下院議員は、11月1日に選挙公約通り在イスラエルブラジル大使館を商都テルアビブから国際社会が首都と認めていないエルサレムに移転するとツイッターで表明していた。

昨日アラブ連合のKhaled Hanafi会長は、ハミルトン・モウロン臨時大統領並びにテレーザ・クリスティーナ農務相と会談、ブラジル政府が在イスラエルブラジル大使館をテルアビブからエルサレムに移転すれば、アラブ諸国の国民がブラジル製品のボイコットを開始すると強い警告を表明している。

先週ブラジルの鶏肉輸出では最大の貿易相手国であるサウジアラビアは、ブラジルの鶏肉輸出企業30社のうち5カ所の食肉加工場に対して、イスラム教国の基準を満たすような食品を保証するハラル認証の不備を指摘して、鶏肉輸出の承認を取消している。

ジャイール・ボルソナロ大統領の就任式に出席したイスラエルのネタニャフ首相は、ブラジルは2億人を超える巨大市場であり、イスラエルにとって新しい雇用を生み出し、イスラエル経済に多大な貢献が期待でき、灌漑並びに農業、養殖業、安全防衛、海水の淡水化、軍事などの分野で協力できると強調している。

アラブ連合のKhaled Hanafi会長は会談したモウロン臨時大統領に対して、ブラジルとアラブ諸国の貿易拡大のために、ブラジル輸出製品の配送センターとなるハブ港湾設立を提示している。

一方、東エルサレムは中東戦争以降イスラエルが実効支配しているが、パレスチナ暫定自治政府もパレスチナ人国家の首都と定めており、在イスラエルブラジル大使館をテルアビブからエルサレムに移転すれば、アラブ連合は一斉にブラジル製品の不買運動に発展するとアラブ連合のKhaled Hanafi会長は警告している。(2019年1月30日付けエスタード紙)

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