今年1月の貿易収支黒字は過去3年間で最低

2019年1月の貿易収支黒字は、前年同月比22.0%減少の22億ドルに留まって過去3年間で最低記録を計上、輸出総額は前年同月比9.0%増加の186億ドル、輸入総額は15.0%増加の164億ドルを記録していた。

しかし今年1月のプレソルト原油生産向けFPSO(洋上浮体式生産・貯蔵・積出施設)の石油採掘向けプラットフォーム輸出は13億ドルを計上した一方で、同プラットフォーム輸入は21億ドルを計上している。

今年1月のプラットフォーム輸出を除いた輸出総額は前年同月比1.5%増加、同様にプラットフォーム輸入を除いた輸入総額は0.7%増加に留まっている。

ブラジルの鶏肉輸出では最大の貿易相手国であるサウジアラビアは、ブラジルの鶏肉輸出企業30社のうち5カ所の食肉加工場に対して、イスラム教国の基準を満たすような食品を保証するハラル認証の不備を指摘して、鶏肉輸出の承認を取消した影響で、今年1月のサウジアラビア向け鶏肉輸出は前年同月比18.0%減少している。

ブラジルのサウジアラビア向け鶏肉輸出減少は、ジャイール・ボルソナロ大統領が、駐イスラエル大使館を現在のテルアビブからエルサレムへ移す意向を持っていることに起因する経済的障壁開始になる可能性があると指摘されている。

また1月25日にヴァーレ社所有のミナス州都ベロ・オリゾンテ市近郊のブルマジーニョの鉱山廃水用ダムの決壊事故が発生して、100人以上の死者や200人近い行方不明者に達する大災害が発生した影響で、今年のブラジルの鉄鉱石輸出は、昨年の3億9,000万トンを大幅に下回る可能性が指摘されている。(2019年2月2日付けエスタード紙)

https://camaradojapao.org.br/jp/?p=45580