課税・通関ワーキング主催の「個人所得税」セミナー開催

政策対話委員会( 村田俊典委員長)課税・通関ワーキング(吉田幸司グループ長)主催の「個人所得税」セミナーは、2019年2月7日午後4時から5時過ぎまで40人が参加して開催、進行役は吉田幸司グループ長が務め、初めにEYの諸岡朱美シニアマネージャーは、旧法のブラジル移民法並びに新移民法の相違点として、住居許可、外国人登録証から移住国内登録証への変更、ブラジル所得税法に基本事項としてテンポラリービザの納税義務者、ブラジル企業と雇用契約のある役員用並びに雇用契約のない技術者・研修者・学生の相違点。ブラジルでの主な証明書として移住国内登録書(CRNM)、納税番号(CPF)、労働手帳、個人所得申告の実務。ブラジル所得税法の基本事項として所得申告の対象日/受取日、納税期間、申告対象項目、二重課税回避のための租税条約並びに締結国、ブラジルの所得税率及び控除額リスト、給与以外のベネフィット一覧。確定申告の基本事項として申告対象期間、対象者、申告方法、扶養家族、簡易申告と完全申告の相違点や選択、控除対象項目として被扶養者控除、教育費控除、医療費控除、追徴税や還付金の発生、出国通知並びに出国申告などについて説明した。

続いてEYの西口阿弥パートナーは、ブラジル中央銀行への資産報告では、申告対象者及び申告内容としてブラジル国外における資産や権利、罰金、各国金融機関の情報交換可能なCRS(共通報告基準)の2018年の導入、ブラジル国税庁の取組、ブラジルでの確定申告時の注意項目、日本とブラジルの社会保障協定の発効、勤続年数補償基金(FGTS)への負担、州税の相続税や贈与税、駐在プロセスの注意点などについて説明。

質疑応答では、相続税と納税期間、給与以外のベネフィット、個人の副業における経費控除、二重課税条約のコンセプト、キャピタルゲイン課税、日本の幽霊口座の申告、シンプル確定申告における書類提出などが挙げられた。

Pdf「個人所得税」セミナーPDF

左からEYの諸岡朱美シニアマネージャー/EYの西口阿弥パートナー/課税・通関ワーキングの吉田幸司グループ長

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