年金改革を主導するパウロ・ゲーデス財務相は、年金受給最低年齢を男女ともに65歳として、今後10年間で1兆レアルの歳出削減を胸算用していたにも関わらず、ジャイール・ボルソナロ大統領の年金改革案と大幅にかけ離れている。
パウロ・ゲーデス財務相は、ボルソナロ大統領の要望並びに国会での早期承認を得るためには、男女別の年金受給最低年齢制度や軍部や公務員に対する年金改革案の大幅な譲渡を余儀なくされている。
ボルソナロ大統領が希望している女性の年金受給最低年齢は57歳、男性62歳であり、ボルソナロ大統領の任期2022年までの4年間の過渡期を考慮すると、今年の国会での承認時には女性の年金受給最低年齢は55歳、男性は60歳からスタートする必要がある。
2020年の女性の年金受給最低年齢は56歳、男性は61歳、2022年には女性の年金受給最低年齢は57歳、男性は62歳に引き上げるためには、2年間で年齢1歳の引上げをしなければならない。
しかしボルソナロ大統領がパウロ・ゲーデス財務相に同調して、財政赤字削減を最優先する年金受給最低年齢を男女ともに65歳にする年金改革を採用すれば20年間の過渡期を擁する。
ロドリゴ・マイア下院議長は、ジャイール・ボルソナロ新政権の今後を左右する年金改革案を下院議会で通過させるための票の取りまとめで、各州知事や与野党間で政治工作を行っているが、下院議会での採決は5月末を見込んでいる。(2019年2月13日付けエスタード紙)