第8回中南米知財セミナー開催

日本貿易振興機構(JETRO)サンパウロ事務所(大久保敦所長)主催の第8回中南米知財セミナーは、2019年3 月21日午前10時30分から正午まで20人が参加して開催、初めにJETROサンパウロ事務所の岡本正紀 知的財産権部長は、「ブラジル知的財産制度の最新動向」について、4月から開始される日ブラジル特許審査ハイウェイ(PPH)第2フェーズ、審査前見解書パイロットプロジェクトについて簡単に説明した。

Gusmão e Labrunie法律事務所のLaetitia d´Hanes弁護士は、「ブラジルにおける職務発明・職務著作の取扱」について、職務発明制度のコンセプトとして、企業や研究機関等の従業員や役員等が職務上なした発明に関する権利関係や経済上の利益の取扱いについて定める制度。職務発明制度の目的は、使用者の利益と従業者の利益とを調整し、従業者の権利を保護して発明のインセンティブを与えるとともに、使用者に研究開発投資を促す。特許を受ける権利、使用者の法的実施権、対価の請求権の根拠、訴訟リスク、営業秘密として成立する従業者の発明などについて説明。質疑応答では、ブラジルで発明した場合のパテントの所有権、発明に関する労働契約有無、発明に対する追加ボーナス、ボーナス交渉の決裂時の訴訟、労働裁判管轄、労働組合の介入権、サービスインベンションのパテント、発明者氏名の記載などが挙げられた。

Pdf「ブラジルにおける職務発明・職務著作の取扱」Gusmão e Labrunie法律事務所のLaetitia d´Hanes弁護士

Laetitia Maria Alice Pablo d´Hanens

Fotos: Rubens Ito / CCIJB

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