ペトロブラスは330億レアルでTAGを売却

ペトロブラス石油公社は、コア事業の石油・天然ガス開発に資本を集中するために、ポートフォーリオ事業の売却を積極的に進めており、グループ傘下のガスパイプラインをフランス資本Engie社をリーダーとするコンソーシアムに売却した。

ペトロブラスは、傘下のTransportadora Associada de Gas(TAG)の株式の90%をフランス資本Engie社並びにカナダの年金ファンドCaisse de Depot e Placement du Quebec(CDPQ)で構成されるコンソーシアムに86億ドル(330億レアル相当)で売却した。

ペトロブラスは継続してTAG 社の10%の株を所有、引続きガスパイプラインを利用するが、ペトロブラスはTAG 社売却による330億レアルで、負債の軽減並びに石油製油所以前の川上事業に資本を集中することが可能になるとブラジル・インフラストラクチャーセンター(CBIE)のアドリアノ・ピレス取締役は説明している。

TAG 社が売却するガスパイプラインは、北部地域並びに北東部地域の総延長距離が4500キロメートル、北部地域はアマゾナス州コアリからアノリ経由で州都マナウス市を結んでいる。また北東地域は、セアラー州フォルタレーザ市から海岸沿いに南下してバイア州サルバドールを結んでいる。

TAG社の90%の株式を取得したコンソーシアムのうち、Engie社は58.5%、Caisse de Depot e Placement du Quebec(CDPQ)は31.5%の株式を取得、Engie社は、世界中に3万2,000キロメートルのガスパイプラインを擁しており、また世界のガス配給網も20万キロメートルに及んでいる。

TAG社の買収には、Engie社のコンソーシアム以外にMubadalaファンド並びにイタウーザ社とカナダ年金ファンドCPPIB社がコンソーシアムを組んで、買収合戦を展開していた。

ペトロブラスは2016年に天然ガスパイプライン事業(NTS)をカナダ資本のBrookfield社並びにItausa社とのコンソーシアムに42億ドルで売却していた。(2019年4月6日付けエスタード紙)

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