先週11日にペトロブラス石油公社はディーゼル燃料価格の5.7%の値上げ発表した直後に、ジャイール・ボルソナロ大統領はディーゼル燃料価格値上げに対してトラック運転手による再度のストライキを未然に防ぐために、同社のロベルト・カステロ・ブランコ総裁に電話で介入した噂が流れた。
ペトロブラス石油公社では、早々にディーゼル燃料価格の5.7%の値上げの一時中止を発表したものの、ペトロブラス石油公社の独立性の懸念問題の影響でペトロブラスの普通株は8.5%下落、僅か1日で320億レアルに相当する時価総額は消えてなくなった経緯があった。
パウロ・ゲーデス経済相は、ディーゼル燃料価格の決定はあくまでペトロブラス石油公社であり、如何にジャイール・ボルソナロ大統領でも同公社の独立性を侵す介入はできないと断言している。
昨年5月下旬から11日間継続したディーゼル燃料価格値下げ要請を発端とした、全国規模のトラック運転手の国道封鎖の抗議デモに続いて、今年初めの国際石油価格上昇に伴って石油精製所の15.6%値上げ、ガソリンポストの3.6%の値上げに対するディーゼル燃料価格値上げ反対デモに繋がった経緯があった。
プラナルト宮では、ディーゼル燃料価格調整問題でトラック運転手による抗議デモ発生を避けるため、早急にトラック運転手向け優遇政策や国道インフラ改善政策を発表した。
プラナルト宮では、トラック運転手の不満を懐柔するためトラック運転手向けに5億レアルのクレジット、また主要国道の早急なインフラ整備に20億レアルの投資を発表した。
トラック運転手向けの5億レアルのクレジットとして、社会経済開発銀行(BNDES)は自営トラック運転手に対して3万レアルまでのメンテナンスやタイヤ購入向けクレジットを提供、しかしクレジット金利並びに返済期間は未定となっている。
また主要国道インフラ整備向け20億レアルは、南大河州からパラー州ミリチバ港をつなぐ国道163号線の舗装工事の完成、マラニョン州のEstiva- Bacabeiraを結ぶ国道135線の保守向けクレジットとなっている。
マット・グロッソ州内の国道242号線の環境ライセンス取得による8カ所の木製橋からコンクリート橋への掛替。バイア州内国道101号線の84キロ区間複線化、ミナス州内国道381線の完成、南大河州内国道116号線の複線化が含まれている。
3月末にペトロブラス石油公社は、再度の国道封鎖ストライキを示唆しているトラック運転手に対して、石油製油所出荷のディーゼル燃料価格の15日間の凍結並びにBR Distribuidora社が予定しているトラック運転手カード発行を発表していたにも関わらず、未だに詳細は発表されていない。
また連邦政府は国道民営化コンセッションの契約義務となっているトラック運転手の休息場並びに食堂の設置、運転免許証の5年から10年の更新延長並びにブロクラシーの軽減を約束している。(2019年4月17日付けエスタード紙)