金融アナリストが2019年のGDP成長率の見通しを+1.71%に下方修正

景況調査のFocusで金融アナリストが2019年のGDP成長率を4週前の2.00%から1.71%に下方修正した。なお中銀自身は2.00%の成長を見込んでいる。

中銀が4月22日に発表した最新の経済動向調査のレポートによると金融アナリストは、前回(前週)1.95%としていた2019年のGDP成長率の予想を1.71%とし、8週連続で下方修正した。4週間前の予想は、2.00%だった。また2020年のGDP成長について金融アナリストは、同様に前回の2.58%から2.50%に下方修正した。この調査は、金融機関を対象に中銀が実施しているもので、「Focus」として知られる。調査は毎週実施され、100社以上の金融機関に対して聞き取りが行われる。中銀自身は2019年のGDP成長に関して、直近の発表では2.00%を見込む。また経済省は、現時点で2019年に2.2%のGDP成長を予想する。

2019年GDPに対する金融アナリストの予想の下振れが始まったのは、2018年のGDP成長率が1.1%と発表されて以降である。

また2019年の広範囲消費者物価指数(IPCA)に関してFocusは、前回+4.06%と予想していたものを+4.01%に引き下げた。中銀のインフレ目標の中間値は+4.25%で、+2.75%から+5.75%が許容範囲として認められている。

このインフレ目標は国家通貨審議会(CMN)が定める。この目標を達成するために中銀は、ブラジル経済基本金利(Selic)の利上げまたは利下げで物価をコントロールする。

2020年のIPCAについて金融アナリストは、前回同様に+4.00%と予想しており、これは、同年のインフレ目標の中間値である+4.00%と同一である。許容範囲を含めた2020年のインフレ目標は、+2.50%から+5.50%である。

 

Selic

経済活動が低調なことから金融アナリストは、2019年末時点におけるブラジル経済基本金利(Selic)の利率を従来通り年利6.50%と予想している。この利率は現在と同一。すなわち金融アナリストは、中銀通貨政策委員会(Copom)が引き続き年末までこの利率を維持すると予想している。2020年末のSelicの利率は年利7.5%と予想。このように金融アナリストは、2020年に利上げが実施されるという見方を変えていない。2019年末時点の為替相場に関する見通しは、2019年が1ドル=3.75レアルで、3.70レアルを予想した前回よりもレアル安にシフトした。

2019年の貿易収支に関する見通しでは、前回501億4,000万ドルと予想していたものを500億ドルに下方修正した。1か月前の時点で、金融アナリストの予想は505億ドルだった。2020年の貿易収支に対する見通しは、前回の468億ドルから今回は460億ドルに下方修正した。

2019年の国際収支に関して金融アナリストは、前回同様に260億ドルの赤字と予想した。(2019年4月23日付けエスタード紙)

 

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