2019年4月のブラジルの貿易総額は、輸出入とも減少した影響で前年同月比マイナス0.6%の333億2,000万ドルに留まったにも関わらず、貿易収支黒字は2.3%増加の60億6,000万ドルを記録している。
今年初め4か月間の輸出総額は、前年同月比マイナス2.7%の723億4,000万ドル、輸入総額はマイナス0.8%の557億7,000万ドル、貿易総額はマイナス1.9%の1,281億ドルを記録している。
ブラジル貿易会(AEB)では、今年の輸入総額は年金改革スケジュールの遅れに伴う国内経済の停滞や米中貿易摩擦の継続による世界貿易の縮小などの要因で、前回予想の前年比2.8%増加からマイナス1.0%への下方修正を余儀なくされている。
テンデンシアス・コンスルトリア社では、今年の貿易総額は4,375億ドル以下に留まると予想、また貿易収支黒字は505億ドルに留まると前回予想を継続している。
ブラジル貿易会(AEB)ジョゼ・アウグスト・デ・カストロ会長は、昨年末の今年の輸入額は前年比8.6%増加、現在の予想は9.0%増加、しかし内需縮小で輸入額は下方修正している。
今年4月の1日当たりの平均輸入額は、前年同期比マイナス0.1%に相当する6億4,900万ドル、今年初め4か月間の1日当たりの平均輸入額は6億8,000万ドルであった。
テンデンシアス・コンスルトリア社エコノミストのシルヴィオ・カンポス氏は、今年の貿易収支黒字を前年比2.0%増加の505億ドルと予想、輸出は2.0%増加、輸入は6.8%増加を予想している。
今年初め4か月間の輸出の内訳では、第一次産品は前年同期比5.8%増加した一方で、半完成品はマイナス1,1%、完成品はアルゼンチンの為替危機の影響で、マイナス7.3%と大幅に落ち込んでいる。
また今年初め4か月間の輸入の内訳では、資本財は前年同期比2.4%増加、中間財は1.6%増加、消費財はマイナス4.9%、燃料・潤滑油はマイナス10.4%を記録している。(2019年5月3日付けヴァロール紙)