今年第1四半期の製造業部門のGDP伸び率はマイナス2.2%予想

ブラジル地理統計院(IBGE)の発表によると、2019年3月の製造業部門生産は前月比マイナス1.3%を記録、昨年9月以降では最大の生産落込みを記録している。

ブロードキャスト・プロジェクションによる金融機関対象の調査によると、今年3月の製造業部門生産伸び率はマイナス1.3%~0.1%増加であったが、3月の製造業部門生産伸び率は最も悲観的な予想が的中している。

イタウー銀行では、今年第1四半期のGDP伸び率は前回予想のマイナス0.1%からマイナス0.2%に下方修正、一方ブラデスコ銀行はマイナス0.1%に据置いている。

Austin Rating社アナリストのアレックス・アゴスティーニ氏は、今年3月の製造業部門生産伸び率をマイナス0.3%と予想、中銀は現在の政策誘導金利(Selic)6.5%を6.0%に下げると予想している。

今年3月の製造業部門生産伸び率マイナス1.3%は、昨年5月末から11日間継続したトラック運転手の国道封鎖抗議デモによる物流問題発生の影響を受けた昨年5月の製造業部門生産伸び率マイナス6.1%以降では、最大の落込みを記録している。

ブラジル地理統計院(IBGE)の調査によると、3月の製造業部門26セクターのうち前月比マイナスを記録したのは16セクターであったが、前年同月比では22セクターがマイナスを記録している。

また今年第1四半期の製造業部門のGDP伸び率は前4半期比マイナス0.7%、前年同四半期比では、年金改革のスケジュールが大幅に遅れている影響で、企業経営者の投資の先送りや今年1月25日のヴァーレ社ミナス州ブルマジーニョ鉱山のフェイジョン1鉱滓用ダムの決壊事故発生で鉱業部門が大幅落込みなどの要因で、マイナス2.2%を大幅な落ち込みを記録している。

今年第1四半期の製造業部門生産の前年同期比で最も落ち込んでいるセクターは、録音再生セクターでマイナス64.4%、果物・蔬菜保存セクターマイナス33.4%、シームレスステンレス鋼管を除く鋼管はマイナス22.3%を記録している。

前記同様に精糖セクターはマイナス20.2%、機械・装置セクターマイナス18.3%、電気関連機械・装置セクターマイナス16.8%、オーディオ機器・映像機器関連はマイナス16.8%、玩具・レクリエーションゲームはマイナス15.2%、木材加工セクターはマイナス12.4%、照明器具セクターはマイナス12.0%であった。

今年3月の製造業部門生産は前月比マイナス1.3%、前年同月比マイナス6.1%、今年第1四半期は前年同期比マイナス2.2%、3月の過去12カ月間ではマイナス0.1%を記録している。

前記同様に資本財は0.4%増加、マイナス11.5%、マイナス4.3%、3.6%増加、中間財セクターはマイナス1.5%、マイナス4.4%、マイナス2.0%、マイナス0.6%であった。

また 消費財セクターはマイナス2.0%、マイナス7.7%、マイナス1.9%、0.3%増加、そのうち耐久消費財セクターはマイナス1.3%、マイナス15.8%、マイナス3.4%、2.9%増加、非耐久消費財セクターは マイナス1.1%、マイナス5.2%、マイナス1.4%、マイナス0.5%であった。(2019年5月4日付けエスタード紙/ヴァロール紙より抜粋)

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