2011年~2018年のブラジルの経済成長率を上回る国は174ヵ国

2011年~2018年のブラジルの経済成長率は調査対象の191ヵ国の内174ヵ国に相当する91%がブラジルの経済成長率を上回っていたとジェツリオ・ヴァルガス財団ブラジル経済研究所(Ibre/FGV)エコノミストのマルセル・バラシアーノ氏は説明している。

2010年代のブラジルの経済成長率は1980年代以降の世界平均を下回っており、1980年代並びに1990年代の比較では、70%の国がブラジルを上回っていたが、2000年代は56%が上回っていた。

国際通貨基金(IMF)では、今年のブラジルのGDP伸び率を2.1%増加と予想、これはブラジル経済研究所(Ibre)の1.8%増加、金融市場の予想1.5%を上回る楽観的な予想となっている。

2015年のブラジルのGDP伸び率はマイナス3.5%、2016年はマイナス3.3%と2年連続でマイナス成長を記録、世界大恐慌が発生した1929年翌年の1930年並びに1931年に次ぐ2年連続のマイナス成長を記録していた。

また経済リセッションから漸く抜け出した2017年のGDP伸び率は1.1%増加、2018年も1.1%増加、過去4年間のGDP伸び率平均はマイナス1.2%を記録している。

ブラジルが経済リセッションに突入した2014年のブラジルのGDP伸び率以上の伸びた国は85%、2015年は94%、2016年は95%とブラジル以上のGDP伸び率を記録している。

また2017年並びに2018年のブラジルのGDP伸び率以上の伸びた国は84ヵ国に達しているが、リビア並びに赤道ギニア、ヴェネズエラはブラジルのGDP伸び率を下回った。

国際通貨基金(IMF)では、ブラジルのGDP伸び率が低調に推移している要因として財政赤字を挙げており、2013年までブラジルの財政プライマリー収支は黒字を計上していたが、2014年以降は赤字に転落、2013年の対内債務残高はGDP比51.5%であったが、今年3月にはGDP比78.4%まで上昇しており、早急な年金改革をはじめとした構造改革の着手が避けられないと指摘している。(2019年5月10日付けヴァロール紙)

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