2019年4月のサンパウロ州商業連盟(Fecomercio-SP)のパウリスターノ対象の一般消費者並びに小売販売部門の企業経営者対象の景況感調査によると、投資並びに新規雇用意欲の衰退で前月比マイナスを記録している。
今年4月の一般消費者並びに小売販売部門の企業経営者の景況感は、不透明な大統領選挙前の昨年8月の水準まで低下しており、サンパウロ州商業連盟では、製造業部門生産も停滞しているために、企業経営者に小売販売向け在庫調整を奨励している。
ジャイール・ボルソナロ新政権とメディアとの蜜月期間の100日が過ぎたにも拘らず、年金・恩給改革が足踏み状態で、政治や経済の膠着状態が継続しているとサンパウロ州商業連盟のGuilherme Dietze顧問は警鐘を鳴らしている。
サンパウロ州商業連盟(Fecomercio-SP)のパウリスターノ対象の一般消費者景況感調査によると、今年4月の一般消費者の景況感を計る消費者態度指数(ICC)は、前月の125.9ポイントから121.7ポイントと3.0ポイント減少して悪化している。
前記同様に企業経営者の景況感指数(ICEC)は、125.3ポイントから123.8ポイントと1.2ポイント悪化して、前月までの7カ月連続の改善から一転して悪化に転じている。
一般消費者は不安定な国内の経済状況や継続する高い失業率、ドル高の為替、食料品など特定品目のインフレ上昇などの要因で、景況感の改善する見込みがないと指摘している。
今年4月の一般消費者の6か月後の先行き景況感期待指数(IEC)は、前月の108.7ポイントから106.4ポイントと2.1%減少、前記同様に企業経営者の投資意欲は90.5ポイントから88.9ポイントと1.7ポイント減少している。
また企業経営者の新規雇用見通し指数は、126.9ポイントから123.9ポイントと2.4%減少した要因として、カーニバル終了して2カ月が経過しているにも関わらず、年金・恩給改革の足踏み状態で、一般消費者並びに企業経営者は構造改革の行方に懐疑的になっている。
今年4月の過去12カ月間のインフレ指数である広範囲消費者物価指数(IPCA)は4.94%に上昇、一方今年3月の製造業部門生産はマナス1.3%の落込みを記録、また四輪・二輪並びに建材部門を含まない小売販売は0.3%増加、広範囲小売販売は1.1%増加に留まって、国内の経済回復が大幅に遅れている。(2019年5月14日付けヴァロール紙)