ブラジル地理統計院(IBGE)は、今日30日に2019年第1四半期の正式なGDP伸び率を発表、前四半期比ではマイナス0.2%、前年同四半期では0.5%増加、過去12カ月間では0.9%増加を記録している。
今年第1四半期のGDP総額は1兆7,140億レアル、部門別GDP伸び率比較では、農畜産GDP伸び率は前四半期比マイナス0.5%、鉱工業部門マイナス0.7%、サービス部門0.2%増加、住宅投資、設備投資や公共投資などの国内総固定資本形成(FBCF)部門のGDP伸び率はマイナス1.7%であった。
今年第1四半期の鉱工業部門のGDP伸び率がマイナス0.7%を記録した要因として、今年1月25日のヴァーレ社ミナス州ブルマジーニョ鉱山のフェイジョン1鉱滓用ダムの決壊事故発生の影響による鉄鉱石生産の大幅な減少で、鉱業部門のGDP伸び率はマイナス6.3%と足を引っ張った。
前記同様に期待に反するジャイール・ボルソナロ新政権の年金改革の遅れによる投資家の景況感の停滞などの要因で、建設業部門のGDP伸び率はマイナス2.0%、製造業部門マイナス0.5%を記録、しかし電力・都市ガス・上下水道・清掃業部門のGDP伸び率は1.4%増加している。
また今年第1四半期のサービス部門のGDP伸び率0.2%増加はその他のサービス部門が0.4%増加、金融・保険仲介部門が0.4%増加、公共教育・保健管理部門は0.3%増加、情報通信部門は0.3%増加、不動産関連部門0.2%増加した一方で、輸送・倉庫・郵便部門はマイナス0.6%、商業部門はマイナス0.1%を記録している。
国内総固定資本形成(FBCF)部門のGDP伸び率はマイナス1.7%と大幅に落ち込んでいるにも関わらず、公共支出は0.4%増加、一般消費0.3%増加、財・サービス輸出はマイナス1.9%、財・サービス輸入は0.5%増加している。
今年第1四半期のGDP伸び率は前年同四半期比0.5%増加、そのうち農畜産部門はマイナス0.1%、鉱工業部門は鉱業部門がマイナス3.0%と牽引してマイナス1.1%を記録、建設部門もマイナス2.2%を記録している。
前記同様に製造業部門のGDP伸び率は、輸送機器部門並びに医薬品部門、機械・装置部門、食品部門生産停滞が牽引してマイナス1.7%を記録した一方で、電力・都市ガス・上下水道・清掃業部門のGDP伸び率は4.7%と大幅に増加している。(2019年5月30日のIGBEサイトから抜粋)