国会は2,489億レアルの臨時支出承認

公務員給与や年金・恩給向けなどの経常的経費確保のための2,489億レアルに達する臨時クレジットは、国会に出席していた下院議員450人、上院議員61人の全会一致で承認された。

景気循環を通じて連邦政府の借入れの目的を投資目的に限定し、公務員給与や年金・恩給向けなどの経常的経費を目的とする借入れを行わないとするものであり、国債発行は、発行額を規定した連邦基本法による裏付けを必要とし、その額は予算において見積もられている投資支出総額を超えてはならないと規定され、ボルソナロ大統領の罷免に繋がりかねないゴールデンルールを避けるために、与党は野党に大幅な譲渡を余儀なくされていた。

与党は2489億レアルの臨時クレジット承認との交換条件として、野党やセントロンと呼ばれる(Centrao:中道多数派)の要求の一つである大衆住宅建設プログラム“私の家、私の暮らし”(MCMV)向けに10億レアルの支出を余儀なくされている。

与党は、野党連合から要求されていた大学関連向け支出総額50億レアルの内10億レアルの支出を承認、5億5,000万レアルはブラジル東北部地域のカアチンガと呼ばれる半乾燥地帯(セルトン)のサンフランシスコ河の水を利用した大規模灌漑プロジェクト向け支出の承認で合意している。

2489億レアルの臨時クレジット承認で、6月末で支払い不能に陥る可能性のあった勤労不可能な高齢者および障害者に対する最低賃金額を支給する継続扶助(BPC)が可能となる。

また臨時クレジット承認で2019/2020年向け収穫プランの補助金支払いが可能となるが、2021/2022年向け収穫プランの補助金の確保のために国会での承認を余儀なくされる。

ジャイール・ボルソナロ大統領は、自身のツイッターで臨時クレジット承認に対して、国会議員の国を憂慮する自覚と責任感に対して祝福を述べ、胸をなでおろしている。

下院議会リーダーのジョイセ・ハッセルマン議員(Joice Hasselmann 社会自由党 PSL-SP)は、与党は野党に対して対話の準備ができていると、野党議員の臨時クレジット承認支持を歓迎している。(2019年6月12日付けエスタード紙)

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