全国自動車工業会(Anfavea)は、今年初めの自動車輸出台数を約60万台と見込んでいたにも関わらず、アルゼンチンの為替危機によるアルゼンチン国内経済の停滞並びに10月の大統領選の不透明感増加の影響で、45万台への下方修正を余儀なくされている。
今年1月の自動車輸出予想は、アルゼンチンの為替危機の影響を織り込んで前年比6.2%減少を見込んでいたが、今回の予想はマクリ大統領の再選の不透明感増加も加味して、前回を大幅に下回る前年比28.5%減少の下方修正を余儀なくされている。
アルゼンチン向け自動車輸出の大幅な下方修正に伴って、ある自動車メーカーでは3交代勤務体制から2交代制勤務体制に変更して、生産調整を余儀なくされている。
今年2月に50年間に亘ってトラックを生産してきた米国資本フォード社は赤字が続いているトラック並びにコンパクトカーFIESTA車を生産しているサンパウロ州サン・ベルナルド・ド・カンポ工場(SBC)閉鎖を発表した影響で、今年6月の自動車業界の正規雇用は800人減少している。
今年上半期の自動車輸出は前年同期比41.5%減少の22万1,900台まで減少して3年前のレベルまで低下しているが、新社会保障改革案の国会承認による国内販売増加で、輸出減少を打消す可能性をAnfaveaのルイス・カルロス・モラエス会長は期待している。
今年1月の1日当たりの国内販売台数は9,080台であったが、6月の1日当たりの国内販売台数は1万1,740台、今年上半期の国内の自動車販売は前年同期比12.1%増加している。(2019年7月5日付けヴァロール紙)