2019年6月末の個人の投資残高は昨年末の2兆9,121億レアルを5.0%増加して、初めて3兆レアルを突破する3兆577億レアルに達したとブラジル・金融マーケット業者協会(Anbima)の統計に表れている。
今年上半期の個人投資残高が3兆レアルを突破した要因として、富裕層並びに300万レアル以上の投資を行うプライヴェートバンキングの投資が牽引している。
今年上半期の富裕層並びにプライヴェートバンキングの投資は、政策誘導金利(Selic)の減少に伴って確定金利付き投資からの逃避が増加したために、半年前に比べて19.0%増加している。
過去最低となるSelic金利の低下に伴って、富裕層による確定金利付き投資からマルチファンドへの投資は、インフレ指数並みの増加で僅かな移動に留まっているとサンタンデール銀行投資部門のジルベルト・アブレウ取締役は説明している。
2015年6月のプライヴェートバンキングの不動産信用証券(LCI)並びに農業信用証券(LCA)向け投資比率は全体の20.9%であったにも拘らず、今では11.5%と半減している。
一方プライヴェートバンキングのリスクの高いマルチメルカードファンド投資は24.1%から31.1%に上昇、特に過去6カ月間の株式への投資比率は3.4%から6.4%に上昇している。
2016年12月末の個人の投資残高は2兆3,786億レアル、半年後の2017年6月末は5.7%増加の2兆5,134億レアル、前記同様に2017年12月末は2兆6,630億レアル、半年後の2018年6月末は3.3%増加野2兆7,507億レアルであった。(2019年8月9日付けエスタード紙)