国庫庁に発表によると、2019年8月の対内公的債務残高及び対外公的債務残高を合わせたブラジルの公的債務残高総額は、前月比2.03%増加の4兆740億レアルを記録、初めて4兆レアルを突破している。
今年8月のブラジルの公的債務残高の利払いは413億7,000万レアル、国庫庁では今年末の公的債務残高総額は4兆3,000億レアルに達する可能性があり、8月の4兆740億レアルは想定内となっている。また昨年のブラジルの公的債務残高は前年比8.9%増加していた。
今年8月の対内債務残高は1.74%増加の3兆9,130億レアル、対外債務残高はレアル通貨に対する約10%のドル高の為替が影響して9.55%増加の1,608億7,000万レアルを記録している。
今年8月の海外投資家による対内債務残高比率は、全体の12.14%と7月の12.31%から若干減少の4,749億8,000万レアルで4位となっているが、投資ファンドの対内債務残高比率は27.15%を占める1兆620億レアルでトップとなっている。
投資ファンドに次いで年金・恩給ファンドの対内債務残高比率は24.16%の9,450億レアル、金融機関は22.93%に相当する8,970億レアルで対内債務残高比率の3位を占めている。
今年上半期の海外投資家による対内債務残高は増加傾向を示しているが、年金・恩給改革が国会で承認されれば、更に海外投資家の対内債務残高比率は上昇すると予想されている。
今年8月のブラジル国債の金利は、米中貿易摩擦の継続や世界経済リセッションリスクの増加などが牽引して上昇傾向となっているが、中銀による政策誘導金利(Selic)の引下の影響で、9月のブラジル国債の金利は僅かに減少している。
今年10月のブラジル国債の償還総額は1,000億レアルを上回るにも拘らず、今後数カ月間は国庫庁によるブラジル国債発行は、償還期間を迎えた国債の償還総額を上回ると国債管理オペレーション担当のLuiz・Felipe・Vitalコーディネーターは説明している。(2019年9月27日付けエスタード紙)