世界経済フォーラム(WEF)は2019年版の「世界競争力報告」を発表。シンガポールが84,8ポイントで1位、ブラジルは60,9ポイントで昨年の72位から1ランク上昇の71位となった。
ブラジルは企業開設並びに閉鎖のブロクラシー軽減並びにコントロールされているインフレ指数、労働市場に於けるエフィシエンシーの改善が寄与して1ポイント上昇している。
ブラジルの国際競争力は、イノベーションテクノロジーに対応する経済構造が非常に脆弱、制度並びにマクロ経済環境などが低評価で、ブラジルは経済安定性では115位、自由貿易度125位、治安・安全性123位、政治の安定性130位と調査対象の141ヵ国でも非常に後れを取っており、早急な構造改革による改善が不可欠となっている。
国際競争力レポートによる調査対象の世界141か国の競争力評価は、制度並びにインフラ、マクロ経済環境、健康と初等教育、高等教育と訓練、財市場の効率性、労働市場の効率性、金融市場の効率性、技術の成熟度、市場規模、ビジネスの洗練度、イノベーションの12柱項目ごとの評価を総合して導き出される。また政府の効率性や透明性についての経営者の98項目の調査結果を指数化して算定している。
ブラジルの競争力の総合評価は61ポイントで世界ランク71位、制度項目は前年の93位から99位に後退、インフラは64ポイントで81位から78位に上昇、マクロ経済環境は122位から115位に上昇、健康・衛生73位から75位に悪化している。
前記同様に技術の成熟度は前年の94位から96位、財市場の効率性は117位から124位、労働市場は114位から105位、金融市場の効率性は57位から55位、市場規模は10位で変わらず、ビジネスの洗練度は108位から67位と大幅に上昇、イノベーションは前年の40位と同じとなっている。(2019年10月9日付けエスタード紙)