今年11月上旬までに予定されている3回の石油・天然ガス開発向け入札のトップを切って、昨日10日に第16回岩塩層上(ポスサル)石油・天然ガス開発入札が実施されたが、連邦政府の臨時歳入総額は、最低入札設定価格を322%上回る89億1,500万レアルを記録している。
2回目の石油・天然ガス入札は11月6日の岩塩層下(プレサル)石油・天然ガス入札、商業的な原油埋蔵量が確認されていない11月7日の第6回プレサル石油・天然ガス入札と今後1カ月間以内に3回の石油・天然ガス入札が実施が予定されている。
今回の石油・天然ガス開発入札は岩塩層上(ポスサル)の入札であり、ブラジル石油監督庁(ANP)のデシオ・オドーネ専務は、11月に控えている2回連続のプレサル石油・天然ガス入札を前にポスサル入札には応募がないと予想して、入札中止を考えていたぐらいに期待していなかったとコメントしていた。
石油メジャーの米国資本Exxon社並びにChevron社、英国/オランダ資本のシェル社、フランス資本 Total社は積極的な入札姿勢で、高い応札価格や多くの鉱区を落札している。
一方ブラジル資本のペトロブラス石油公社は僅か2鉱区に応札したが、1鉱区を英国資本BP社と共同で落札、落札したのはカンポス海盆のC-M-477鉱区で落札価格は20億4500万レアル、ペロとブラスの権益は70%、英国資本BP社の権益は30%となっている。
マレーシア資本Petronas社は岩塩層上(ポスサル)石油・天然ガス開発入札で、最低入札価格の322.74%に達する総額19億4,000万レアルで落札、単独で2鉱区、1鉱区のコンソーシアムに参加して落札している。
今回のポスサル石油・天然ガス開発入札で最も落札価格が高かったのは、カンポス海盆のC-M-541鉱区で落札価格は40億2,900万レアル、コンソーシアムを構成したのはフランス資本 Total社並びにカタール資本QPI社がそれぞれ40%、マレーシア資本Petronas社は20%の権益を獲得している。
サントス海盆で落札された鉱区は、前記のC-M-477鉱区並びにC-M-541鉱区以外に、C-M-713鉱区で落札価格は5億5,080万レアル、シェル社が40%、QPI社25%、Chevron社は35%の権益を獲得している。
また前記同様にPetronas社は、単独でC-M-661鉱区を11億1,500万レアル並びにC-M-71鉱区を2,497万レアルで落札、C-M-659鉱区は7億1,400万レアルで落札、シェル社が40%、QPI社25%、Chevron社は35%の権益を獲得している。
Exxon社は単独でC-M-479鉱区を253万レアル、Repsol社は単独でC-M-795鉱区を95万2,000レアル、Repsol社並びにChevron社はC-M-825鉱区を123万8,000レアルで落札、Repsol社は60%、Chevron社は40%の権益を獲得。C-M-845鉱区は269万5,000レアルで落札、Chevron社並びにRepsol社はそれぞれ40%、ドイツ資本のWintershall社は20%の権益を獲得している。
サントス海盆の入札では、BP社が単独でS-M-1500 鉱区を3億775万レアルで落札、S-M-766鉱区は541万4,000レアルで、Chevron社並びにRepsol社はそれぞれ40%、Wintershall社は20%の権益を獲得している。
今回のポスサル石油・天然ガス開発入札では36鉱区が入札にかけられたが、落札された鉱区は僅か12鉱区、内訳はカンポス海盆が10鉱区、サントス海盆は2鉱区が落札されている。
バイア州沿岸のアブローリョス(Abrolhos)海洋公園に隣接するジュクイペ海盆並びにカラムル‐アルメイダ海盆の17鉱区の入札には、将来の環境ライセンス問題を危惧した企業が大半で、応札した企業は皆無であった。(2019年10月11日付けエスタード紙)