四半期ごとの正式な国内総生産(GDP)は、ブラジル地理統計院(IBGE)から発表されるが、中銀はIGBEのGDP伸び率の発表前に、先行指標として経済活動指数(IBC-Br)を発表、2019年8月の経済活動指数(IBC-Br)は前月比0.07%の微増に留まった。
今年7月のIBC-Br指数は前月比マイナス0.07%から一転して微増に転じたが、前年同月比ではマイナス0.73%、今年初め8か月間では0.66%増加、8月の過去12カ月間では0.87%増加を記録している。
今年8月の鉱工業部門生産は前月比0.8%増加した一方で、小売部門並びにサービス部門はそれぞれマイナス0.2%を記録していた。今年8月のIBC-Br指数はピーク時の2013年12月よりも7.0%減少、経済リセッション真っただ中の2016年12月よりも4.5%増加に留まっているとゴールドマン・サックス銀行は指摘している。
今年9月の自動車生産は前月比5.7%増加、前記同様に自動車販売は3.1%増加、トラック交通量も1.4%増加、段ボール箱生産は0.2%増加しているとLCA Consultores社エコノミストのヴィトル・ヴィタル氏は説明している。
FGTS預金は9月13日から500レアルまでの預金引出が開始される一方で、社会統合基金(PIS)/公務員厚生年金(PASEP)の引出は8月から開始、今年8月から12月末までの引出総額は300億レアルが見込まれているが、第3四半期の経済活性化にはほとんどつながらないために、LCA社では今年第3四半期のIBC-Br指数は0.4%増加に留まると予想している。
しかしLCA社では、FGTS預金や社会統合基金(PIS)/公務員厚生年金(PASEP)の引出効果は、今年第4四半期から来年末にかけてGDP伸び率を0.55%押し上げる効果を予想している。
今年9月の電力エネルギー消費は前月比1.5%増加、トラックの通行料も1.4%増加、クレジット相談件数も1.1%増加、製造業部門企業主の信頼感指数は同率、設備投資指数はマイナス0.4%、ブラジル・クレジット保護サービス(SPC Brasil)への相談件数はマイナス1.6%、オートバイ生産はマイナス5.3%であった。
全国商業財・サービス・観光・商業連合(CNC)では、今年のクリスマス商戦向け臨時雇用は、9万1,000人と過去6年間で最高を予想、昨年の8万7,500人を4.0%上回ると予想している。
イタウー銀行では今年のGDP伸び率を前回予想の0.8%から1.0%増加に上方修正、また2020年のGDP伸び率も1.7%から2.2%増加に上方修正している。(2019年10月15日付けヴァロール紙)