ブラジル国内の経済停滞並びに鉄鉱石価格の高止まりが牽引して、ブラジルの鉄鋼メーカーの2019年第3四半期決算は、軒並み悪化をXP Investimentos社では予想している。
ブラジル鉄鋼メーカー大手ゲルダウ社の今年第3四半期の売上は、前年同期比18.0%減少の104億4,000万レアルに留まると予想、税引前利益に支払利息と減価償却費を加算したもので総資本に対してどの程度のキャッシュフローを産みだしたかを簡易的に示すEBITDAは33.1%減少の18億4,000万レアル、純益は39.6%減少の4億7,440万レアルを予想している。
また米国での売上比率が55%に達するゲルダウ社の第3四半期の売上減少を牽引している一因として、米国内の石油・天然ガス開発向け特殊鋼販売が低迷しているとXP Investimentos社は指摘している。
ゲルダウ社の第3四半期の売上は、昨年同期の128億3,000万レアルから103億8,000万レアルに減少するとMorgan Stanley社では予想、EBITDAは昨年同期の20億1,000万レアルから12億1,000万レアル、純益は7,850万レアルから1,350万レアルにそれぞれ減少すると予想している。
前記同様にBTGパクツアル銀行では、奏者の売上は102億3,000万レアル、EBITDAは13億8,000万レアル、純益は4,250万レアルと前年同期比でいずれも減少すると予想している。
売上に対する国内販売比率が高いブラジル鉄鋼メーカー大手ウジミナス社の第3四半期の売上は、昨年同期並みの38億7,000万レアル、EBITDAは41.2%減少の4,130万レアル、純益は僅か700万レアルをXP Investimentos社では予想している。
またMorgan Stanley社は、前記同様に奏者の売上は38億6,000万レアルから39億8,000万レアルに増加、EBITDAは7億300万レアルから5億5,400万レアルに減少、純益は2億6,400万レアルから1億2,100万レアルに減少するとMorgan Stanley社では予想している。
前記同様にBTGパクツアル銀行では、38億レアル、4億8,300万レアル、2,800万レアルをそれぞれ予想、Mirae Asset社アナリストのペドロ・ガルディ氏は、国内鉄鋼メーカーのアルゼンチン向けの壊滅的な輸出減少で、ブラジルの鉄鋼製品需要が大幅に減少していると指摘している。(2019年10月24日付けヴァロール紙)